アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「おたからや」誹謗中傷事件の陰に青山清利あり

 本紙では12月16日、「本紙を騙して実名を伏せさせていた、あの青山清利」というタイトル記事を報じている
詳しくは同記事をご覧いただきたいが、青山清利(冒頭写真。47)は過去、複数の経営が厳しい上場企業などに闇金金利で融資するなどし暴利を貪り、脱税融資詐欺で前科があるなど、かなりの大物事件屋で本紙でも何度も記事にしていた。ところが、今年に入り、代理人弁護士、その後本人も登場し、過去の件は深く反省しているということで、古い案件などに関しては「忘れられる権利」があることから、かなりの実名部分を伏せてあげた。
ところが、その後、現在もある事件の裏で関わっているとの告発が。その上、未公開株詐欺事件では差し戻し審と(つまり被告に)なっていることがわかったので記事を実名に戻したという内容。
その記事では、現在も裏で関わっているというのは何の件か具体的には報じてなかったが、「おたからや」誹謗中傷事件のことなのだ。
「おたからや」とは、貴金属、ブランド品、骨董品などの買取販売を行っているお店の屋号。物まね大物タレントのコロッケが広告塔を務めている(右下写真)といえば、たいていの方はご存じでは。
経営するのは「いーふらん」(神奈川県横浜市)。
渡辺喜久男・代表取締役会長が2000年3月に創業。
未上場ながら、今年6月期の売上高は実に約471億円、純利益約22億円と、業界1位の地位にある。
ところが、このいーふらんのHPにアクセスするとトップ画面に「重要なお知らせ」との表記があり、そこをクリックすると、今年10月20日付で、「弊社を攻撃する犯罪サイト、反社会的組織に関する情報提供ご協力のお願い」というタイトル記事が出ている。
2つのサイトで誹謗中傷され、すでに名誉棄損、偽計業務妨害で(神奈川県警に)告訴、受理されているとして、犯人逮捕への協力を呼びかける内容だ。
そう、この事件の陰に青山被告ありだからだ。

 その根拠だが、捜査に支障を来すといけないので、現状、知り得る一部事実、情報だけを公開するに止める。
誹謗中傷する2つのHPのサーバーは、共にアメーバー→Xサーバー、クラウドフレア(米国)と2度サーバー会社が変わっている。
発信者情報開示請求により、1つのHPのアメーバー、Xサーバー、それにもう一つのHPのXサーバーの契約者はすでに明らかになっている。(左端写真=HPより。幹部のほとんどが入れ墨といいながら、証拠として示しているのは女性写真1人の足の☆マークのみ)
それによれば、Xサーバーは2つとも「照井正太郎」、アメーバーはその妻名義だった。
この照井氏、いーふらんの元社員だが、その前、本紙では13年12月、青山被告が銀行融資詐欺で逮捕された際にも記事にしているが、その事件の舞台になった当時、青山被告が社長をしていた「a-sense」なる会社の取締役にも同姓同名の者がいた(横写真=そのa-senseの謄本)が、それが同一人物であることが判明している。
「この照井氏は17年1月、指定暴力団組員と共に恐喝容疑で逮捕されたことがあります。いーふらんの当時の入社時の反社チェックではわからず、サーバー情報開示で照井氏の名が出て追及中に会社から逃げてそのまま出社していないので起訴、判決の有無は不明です。ただし、この照井氏と同じく以前、a-senseの社員だった者が『エンパワー』に在籍していることがわかっています」(事情通)
ここで登場する「エンパワー」とは、いーふらん同様、貴金属等の買取専門店「買取大吉」の運営などを行っている同業者。
同業どころか、エンパワーの売上高は約260億円(今年9月期予想)で業界2位。いーふらんとはまさにライバル関係にある。
誹謗中傷により、いーふらんはその偽計業務妨害行為などが始まる前の予想ほど業績は伸びておらず、その分、得をするのはエンパワーと思われる。
このエンパワーは前社長の前田健氏がいーふらん設立に遅れること約10年の10年10月設立。その広告も完全にいーふらんのパクリとの指摘も。驚くなかれ、その前田氏も以前a-senseの取締役だった(上の右側写真の赤色カコミ参照のこと)ことがわかっている。
「16年8月、エンパワーの社長は増井俊介氏(横左写真。右写真はHPトップ画面より)に変わっていますが、青山、前田、増井氏共に、『光通信』に在籍していたことがあります」(同)
本紙既報のように、青山被告が過去、乗っ取りをかけた「グローバルホットライン」、「エステート24」の社長も光通信出身で、こちらの場合はその縁から安心させて接近していた。
青山被告とエンパワーとの人的繋がりはまだある。
18年2月、青山被告は脱税で起訴されたが、その際は青山被告が実質経営していた経営コンサル会社「ACS」(東京都新宿区)の社長だった小渡和久氏も一緒に逮捕された。本紙はこの小渡氏もエンパワーに在籍していることを確認している。
こうした関係から、実はエンパワーの実質的な支配者は青山被告との見方さえあるのだ。詳細は別の機会に譲るが、それを裏づけるように青山被告がエンパワーに出入りしているとの証言も本紙は得ている。
その一方で、エンパワーはいーふらんの社員を30名前後引き抜いている。具体例をあげよう。
現在、エンパワーの取締役のなかには「清水航輝」、「鈴木修平」氏もいるが、この2人もいーふらん元社員なのだ。
「鈴木氏はいーふらんに18年4月に入社しエリアマネージャー(FCの開発業務)を、清水氏は17年3月に入社し加盟店の指導をしていました。この2人はHPによる誹謗中傷前に移籍しています。引き抜きのやり口は高額報酬(某求人広告によれば初年度平均月収51万円。店長だと年収1200万円以上)、誹謗中傷後はその書き込みによる先行き不安などの動揺に付け込んだもので、不正競争防止法違反に抵触すると思います」(別の情報提供者)
そうかと思えば、12月16には「おたからや」の四条河原町本店(京都市)前で、12月22日にはなんば本店(大阪市)前で、小型の拡声器を持った男がいーふらんを批判する行為を行った(横写真)。その内容は前出のHPの内容をなぞるものだったという。
そして、ネットを使って誹謗中傷、また街宣するやり口は、本紙既報のように、「エステート24」の場合にも見られた。
ただし、誤解のないように断っておくが、いーふらんの業績は好調で、したがって青山被告から融資を受けたわけではない。また、いーふらん(「おたからや」)とライバル関係にある自分の息のかかったエンパワー(「買取大吉」)の業績を伸ばすためと思われ、いーふらんに乗っ取りをかけているわけではない。
いずれにしろ、これでも青山被告は自分は無関係、過去の悪事については反省しているというのだろうか。

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