アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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太陽光発電「エステート24」に、乗っ取りをかけていたあの青山清利グループ

 青山清利氏とは、本紙では、米国アメックス上場企業のコールセンター子会社「グローバルホットライン」(東京都新宿区)の解体などで取り上げたことがある事件屋だが、その青山氏率いるグループが、また話題企業に、今度は乗っ取りをかけていたことが判明したので報告する。
その相手企業とは、太陽光発電装置の訪問販売会社「エステート24ホールディングス」(秋田新太郎社長=冒頭写真。大阪市中央区)。
09年に設立された新興企業だが、3・11震災後の自然エネルギーブームに乗り、すでに135億円もの売り上げを誇っている(24年12月期。経常利益約5億円)。
その業績の良さもさることながら、エステート24が話題を集めるのは、秋田社長の人クロもなかなかユニークだから。まだ20代で、ホストの様な容姿と来ている。高卒後、「光通信」に2年ほど在籍していたが、前出のグローバルホットライン同様、青山氏が登場したのは光通信繋がりだ。
さらに、そんな経歴にも拘わらず、社外取締役に大物が複数就いていたことから、なおさら話題を呼ぶことになったようだ。佐伯英隆(元通産審議官)、服部範雄(元埼玉県警本部長、元関東管区警察局長)、中田康雄(元カルビー社長)の各氏といった具合。
そんなエステート24に、青山氏が触手を伸ばしたのは昨年後半のことのようだ。
(上写真=『FACTA』12年12月号記事)

 エステート24の債権譲渡登記を見ると、金額は当事者以外知り得ないものの、昨年11月30日に「アオヤマ」(横浜市西区)になる会社に債権譲渡されていることがわかる。
このアオヤマの代表は、まさに青山清利氏なのだ。
さらに今年1月4日、「東新商事」(東京都千代田区)なる会社にも債権譲渡されているが、さる事情通はこう解説する。(上写真=「債権譲渡登記」)
「元パチンコ屋の石川宗明と青山は友人。石川はパチンコ屋を処分した資金で、青山とタッグを組むことを選択したんです。昨年8月、貸し金免許を取得してもいます。青山の手口は、闇金並の高利も要求し、融資を契機に食い込むものですからね」
こうしたなか、1月17日、秋田氏らこれまでの役員が全員解任され、代わって前出・青山氏の友人とされる石川氏がエステート24の代表取締役に就任。もっとも、1月31日、大阪地裁の「解任は不当」との決定が出て、石川氏と、同時に役員に就いたもう1名も職務執行停止になり、秋田氏が代表取締役に復帰している。
しかし、これを持ってエステート24が事なきを得たかといえばそれは大いに疑問だ。
「なぜ、業績絶好調のはずのエステート24は青山グループに乗っ取られそうになったのか? そもそもの動機は昨年9月ごろ、青山側とエステート24の財務部社員が結託、実印や銀行印を持ち出したことに始まるようだ。また、販売している太陽光発電装置(約半分は「ウエストホールディングス」からの仕入れの模様)はローン契約が多いが、そのローン債権を東新商事に勝手に譲渡していたようで詐欺事件の可能性が高い。秋田社長は大阪府警に告訴している模様だが、これを契機に秋田氏の化けの皮も剥がれて来るのではないか」(同)
一方、別の事情通はこう漏らす。
「エステート24の東日本本社の東京都千代田区のビル(上写真)には、同社の名刺を持った怪しげな者が出入りし、不動産を担保に闇金利を取った挙げ句、土地を取り上げトラブルになっている。そのYというのも、以前からその世界では有名なワルですよ。すでにその話を聞きつけ、事件屋なども蠢いている」
エステート24の信用失墜は著しいようなのだ。

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