本紙既報のように、2月1日、さいたま地裁で未公開株詐欺事件で懲役5年6カ月の実刑判決が下された投資家を自称する青山清利被告(冒頭写真。47。控訴中)だが、少なくとも過去、反社会勢力との結びつきがあったことが判明したので報じる。
というのは、既報のように、未だに貴金属、ブランド品、骨董品などの買取大手「おたからや」(経営会社は「いーふらん」。神奈川県横浜市)を誹謗中傷するサイトが存在し、同社はすでに名誉棄損、偽計業務妨害で告訴し、受理になり捜査が行われているが、その陰にいるのが青山被告と思われるからだ。
そして、その誹謗中傷の最たるものが、「(おたからやの)幹部の大半が刺青をしていて、いーふらん自身が反社会的勢力と認定されたことから、最近では次々と取引先から取引を停止されている」という記載だった(22年9月4日。右下写真)。
ところが、青山被告の方こそがそうで、身の程をわきまえないにも程があるということになるからだ。
複数の関係者の証言などによれば、事件があったのは2009年のこと。当時、クレジット精算機械の販売などをしていた「エニワン」(東京都港区)という会社代表の佐藤裕明氏は神奈川県横浜駅近くのエスカレーターに乗っていたところ、何者かに後ろから突かれ、転げ落ち、肩の骨を折る重傷を負った。
当時、佐藤氏は青山被告からかなりの借金があったそうだ(青山被告は闇金をしていた。そして魅力ある会社の場合は乗っ取りをかける)。
とはいえ、当時、佐藤氏は青山被告に大きな利益をもたらしていた。既報のように、青山被告はこの事件の少し前、「春日電機」の篠原猛社長(当時)から約4億円を詐取したと見られるが、その篠原氏と青山被告を繋いだのが佐藤氏だったからだ。
「当時の春日とエニワンは取引がありましたから。青山に借金しているようなことも聞いていました。今思えば、そのため2人は組んでいたのかも知れないですね。エレベータとは聞いてません。ともかく、その後、青山に監禁され殴られてケガして警察に訴えたことは間違いありません。佐藤氏当人から聞いていますから」(篠原氏)
これに対し、さる当局筋はこう解説する。
「当時、青山がY一家(関東の指定暴力団傘下組織)を背景にしていたのは間違いない。そこは韓国でカジノツアーをやっていて、青山はそれで借金を負ったとも聞くが、どういう縁で知り合ったかはよくわからない。ただし、暴力事件はそこの若い衆にやらせたと佐藤は訴えたが、防犯カメラに映ってなくて未解決に。
彼らの考えはこれはこれ、それはそれ。だから、いくら佐藤の引きで篠原氏から4億円取っても、佐藤がいつまでも借金を返さないから返済催促のサインでやらせたのではないか」
暴力団は一度食らいついたらなかなか離れない。まして青山被告の場合、現在も金を持っているから、関係は切れていないのではないかと見る。
なお、佐藤氏が青山氏と知り合ったのは、既報記事で登場する、「光通信」OB同士の阿南氏の紹介で。佐藤氏は光通信出身ではないが阿南氏と以前から知り合いだったという。