アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「青山清利だけは許せない。あいつが詐取しなければ自分が逮捕されることもなかった!」――篠原猛「春日電機」元社長が激白

 本紙では現在、青山清利(右下写真)を徹底追及している。
本紙に虚偽と思われる事実を告げるなどして、本紙の過去の青山に関する実名をイニシャルに替えさせていた上、現在、裏で画策してブランド品などの買取販売大手「おたからや」(経営会社は「いーふらん」。神奈川県横浜市)に対する誹謗中傷を行い事件化しようとしており、何ら過去の違法行為などを反省していないことが判明したからだ。
すると、本紙記事を見た篠原猛氏(冒頭写真)から「あいつだけは許せない。約4億円を詐取されました。この件がなければ春日電機の事件はなかったと思われます。真相をお話したいと思います」と連絡があり、昨年末に取材を行っていた。
本紙では2009年10月、青山に関して初の記事を書いている
当時、上場していたものの資金繰りが厳しかった「タスコシステム」、「トランスデジタル」、「春日電機」にも、青山は闇金利で融資。大儲けしたが、そのせいもあり3社ともほどなく上場廃止になったという内容だ。
 特に春日電機に関しては詳しく報じているが、篠原氏によれば不正確な点があるという。
なぜ、そんなことを篠原氏が言えるかというと、彼は当時、春日電機の社長をしていて、青山が実質的所有者だった「ベネット」(東京都港区。代表は菊地悦子。彼女の名前は本紙の別の青山関連記事で登場。昨年12月に同社は解散)から2008年に融資を受けた当事者だからだ。
ただし、それからほどない2011年1月、篠原氏は会社法違反(特別背任)容疑で逮捕。実刑に問われている。そして、出て来てからも、本紙ではその篠原氏のことを仕手株の件で何度も取り上げている
したがって、篠原氏が自分の名前を出して告発することは、あの春日電機の、と過去の件に触れられるし、取材を受ける相手は、篠原氏にとっては悪意的に取り上げられていると思っている本紙。
だが、それでも青山のことを話したいというのはよほど腹に据えかねているからだろう。以下、その篠原氏の言い分を紹介する。

篠原氏が特別背任に問われたのは、具体的には、彼が事実上経営していたマーケティング会社「アインテスラ」(東京都中央区。当時)に対し、春日電機の資金計5億5000万円を無担保で貸し付け、春日電機に約3億8000万円の損害を与えたというもの。
 だが、そのアインテスラは当時、春日電機の株を大量に保有していた(横写真=08年11月12日提出のアインテスラの「変更報告書」)。その敵対的買収により、08年6月に創業者一族に代わって篠原氏は春日電機の社長に就任していた。
だから、この春日電機株を売ることは春日電機の支配権を失うことになるが、監査法人に指摘され、同社株125万株を処分して春日電機への返済資金を作ることにした。
ただし大量の株式の上、当時、篠原氏は春日電機の代表取締役だったことからインサイダー取引の問題を払しょくすることも困難と考え、当時、オリックスに担保提供していた別の200万株を担保に第三者からオリックスの残債務1億3000万円と春日電機からの借入金の返済原資を借り入れることにした。
そして2008年8月下旬、公認会計士の紹介で知り合ったのが、ベネットの実質的所有者だった青山だという。
青山は春日電機株200万株を担保に、ベネットから2億8000万円融資することに合意。その貸付は9月3日に1億3000万円、4日に1億5000万円のはずだった。
9月3日、篠原氏は春日電機株200万株を青山に渡し、ベネットからまず1億4000万円を借り入れ、その内の1億3000万円をオリックスに支払い、残りの1000万円はその場で利息としてベネットに支払う。
「ところが、ベネットは約束の翌4日、残額の1億5000万円を貸し付けず、春日電機の200万株を詐取して逃げ回り、9月20日ごろには、その200万株(発行株式総数の約5・4%)を市場で売却し行方知れずになったんです。むろん、春日電機の株価は大暴落です(右横写真参照のこと)。
ですから、青山は春日電機株担保の融資詐欺というより、株券詐欺の当事者。当時の時価からして、約4億円を詐取されたんです。彼だけは未だに許せません!」(篠原氏)
青山が約束通り融資を実行してくれていれば、アインテスラの春日電機への返済は行われ、したがって、特別背任罪に問われることもなかっただろうとも言うのだ。

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