上場廃止になった「春日電機」(旧本社・東京都三鷹市。事業譲渡に)の資金5億5000万円を流出させたとして、会社法(特別背任罪)に問われた元社長・篠原猛被告(54)に対する判決が3月7日、東京地裁立川支部であり、懲役3年、追徴金約3200万円の実刑だった。
篠原被告は自分がオーナーの「アインテスラ」などで春日電機株を買い占め、社長に就任。その9億円近い買収資金はすべて借り入れたものだった。そして、アインテスラに春日電機の資金5億5000万円を無担保で貸し出し大半を焦げ付かせるというデタラメなことをやり、春日電機を上場廃止に導いた。
篠原被告は高卒後、職を転々とし、事業を起こしては潰していたが、99年に共同で設立した「オックスホールディングス」が03年1月ヘラクレス(現ジャスダック)に上場(09年3月上場廃止)し上場益を得てマネーゲームにのめりこむ。06年には東証1部、化学プラント主力の「木村化工機」株を買い占める。
その時、資金を頼ったなかに、昨日、別件で逮捕された細川徳生(51)容疑者がいた。