銀行口座仮差押決定が出るなどして大揺れの「アジアゲートホールディングス」(1783。スタンダード。東京都港区)だが、そのアジアゲートの実質オーナーとも見られる許振東氏につき、本紙が5月27日に報じた疑惑が、医療関連事業「グローム・ホールディングス」(8938。グロース。東京都港区)にも飛び火する様相を見せている。
本紙が報じた記事は、中国市場で不正を働きいられなくなった許氏は、日本での在留資格をアジアゲート社員として取っているが、その業務外のことをし、高い給与も得ているのは法律に抵触し得ないのかと疑義を呈する内容。そして、その許氏の側近と見られるグロームHDの2人の中国人取締役も怪しいというもの。
本紙でも既報のように、現在、グロームHDに関しても許氏が実質オーナー、否、グロームHDの方がアジアゲートよりその関係は明白だ。
というのも、現在、グロームHDの筆頭株主は「HK BEIDA JADE BIRD INVESTMENTS LIMITED」という香港の会社で33・59%だが、その「JADE BIRD」(青島)という社名、また住所も香港上場「北大青鳥」と同ビル(横写真) の同じ17階に置くが、許氏は未だに、この北大青鳥も傘下に置く北京大学傘下の企業グループ「北大青鳥集団」(北京)のトップの肩書を持っているからだ。
この「HK BEIDA JADE BIRD INVESTMENTS LIMITED」が、第3者割当増資引受けによりグロームHDの筆頭株主になったのは2020年12月のことだ。