株式市場は活況だが、「継続疑義注記」など問題ありの“ハコモノ上場企業”もドサクサに紛れて急騰している感がある。
バイオ分野では「アンジェス」(4563。マザーズ。大阪府茨木市。重要事象等。なぜか『週刊新潮』、『FACTA』までヨイショ記事掲載)と「テラ」(2191。JQ。東京都新宿区。継続疑義注記)が双璧だろう。アンジェスが安倍首相関連とすれば、テラは鳩山元首相関連。与党と野党の争いが株式市場で場外乱闘? これが森永製菓とブリジストンなら投資家もまだ納得するのだが……。
今回は久しぶりに「Nuts」(7612。JQ。東京都港区。重要事象等)を中心に取り上げる。
「アクセスジャーナル」本篇でいち早く報じたようにNutsは今年2月、「証券取引等監視委員会」(SESC)の強制調査を受けた。何しろ、今年3月末現在、帳簿上は8億900万円の現金があることになっているのに、実際は預金分を併せても250万円しかなかったという有り得ないことが起こったが、そのおかげで得意のIRが出来なくなった。そしてハコモノ企業の駆け込み監査法人「元和」でさえサジを投げた。
参考に、その元和のクライアントは以下の通り。
「日本通信株式会社」(9424。東証1部)、「ランド」(8918。東証1部、「REVOLUTION」(8894。東証2部。安倍首相の地元・山口県下関市が本社。旧「原興産」)、「明治機械」(6334。東証2部)、「明豊エンタープライズ」(8927。JQ)、「GFA」(8783。JQ)、「ヤマノホールディングス」(7571。JQ)、「NFKホールディングス」(6494。JQ)、「不二硝子」(5212。JQ)、「トライアイズ」(4840。JQ)、「グローバルウェイ」(3936。マザーズ)、「日本PCサービス株式会社」(6025。セントレックス)。
よくもまあ、これだけハコモノ企業の監査を引き受けたものだと感心する。そして、これらの多くの株価が5月中旬から結構上昇してきている。