アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

「アンジェス」、新型コロナウイルス予防ワクチン開発のきな臭さ

3月5日、バイオベンチャー企業の「アンジェス」(4563。マザーズ。大阪府茨木市)が大阪大学と共同で、新型コロナウイルス感染症の予防用ワクチン開発に乗り出すと発表したのは大手マスコミ既報の通り。
これだけ聞けば何とも結構なことなのだが、調べて見ると、何ともきな臭い情報がワンサと出て来るのだ。
本紙は3月10日、「第2の『Nuts』か!?」とのタイトルで報じているように、まず、このワクチン開発の情報、事前に一部投資家に漏れていた可能性がある。
民間企業による開発とはいえ、世界的な非常事態のなか、そもそもインサイダー疑惑が出て来ること自体とんでもない話だ。
しかも新型コロナウイルスのワクチン開発は海外でもすでに行われているものの、わが国企業主導となるといまのところこのアンジェスが唯一。しかも開発には通常1年以上かかるところ、DNAワクチンを使うことで最短6カ月で臨床試験に入りたいとしているのだから期待は大。そこにインサイダー疑惑とくれば、なおさらふざけるなだろう。
アンジェスを創業したのは、現在、大阪大学教授の森下竜一氏(57。専門は遺伝子治療学。冒頭写真)。99年12月のことで、02年9月に上場。上場時は同社取締役で、株式は親族を含め約20%を握っていたが、13年2月に取締役を辞任。現在、同社肩書はメディカルアドバイザー、そして株式は0・6%で第6位株主。とはいえ、今回のワクチン開発を主導しているのはこの森下氏。

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