実に久しぶりに、旧「ジェイ・ブリッジ」不正人脈を取り上げる。
「ジェイ・ブリッジ」(JB。「アジア・アライアンス・ホールディングス」→「アジア開発キャピタル」に社名変更。9318。東証2部)は同社名時代、企業再生を謳いながら、自らの儲けだけを目指し、結果、多くの企業が再生できず潰れて行った。
だから、JB時代の役員やその関係者を「不正人脈」と呼び、本紙ではオリンパス損失隠し事件が表面化した11年まで報じていた。
そして、そのなかでもっとも責任が重大だったと思われるのが旧JB元社長の桝澤徹元社長(横右写真)、それに桝澤氏と同じく元証券マンで、JB元副社長の山本健一郎氏だった。
そして、今回の「多摩川ホールディングス」(6838。JQ)でも、この2人が登場するのだ。
もっとも、JBはかつて多摩川ホールディングスについても再生も手がけ、桝澤氏自身が現在も代表取締役社長であることを思えば関係があるのは明らかだ(株式も3・2%保有)。
一方の山本氏は、多摩川ホールディングスに関しては取締役に名を連ねていないし、大株主にも出て来ない。とはいえ、山本氏は桝澤氏のシンガポールの豪邸に住んだり、現地の桝澤氏経営の日本人向け高級クラブの役員に就くなどしている一体ぶりを思うと不思議ではないし、後述するように、関与しているのは間違いない。
そして、その要となるのが「あうら」(青森市)なる会社の存在だ。
このあうら、本業は有料老人ホーム経営を始めとする介護事業ながら、今年からナマコ養殖事業に参入している。