アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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対ファイアーバード訴訟で浮上――「タスコシステム」の偽計取引疑惑(刑事告発も検討)

 本紙既報のように、昨年2月、「ファイアーバード」なる投資会社が、東証2部の投資会社「ジェイ・ブリッジ」(以下JB。現「アジア・アライアンス・ホールディングス)らに対し、損害賠償請求訴訟を提起し、現在、東京地裁で審議されている。
ファイアーバードは、JBの組成した、当時大証2部に上場していた「機動建設工業」への投資ファンドに出資。この投資ファンドは失敗するのだが、JB側は清算さえまともに行わず、本来、ファイアーバードに分配すべき機動建設株191万5000株(当時の時価で約4億円)をパクってしまったとされる。
ファイアーバードはその訴訟の過程で、JBの副社長、また、当時JBが支援していたジャスダック上場「タスコシステム」(上場廃止に)の社長もしていた山本健一郎氏らの業務上横領(ファイアーバードに分配すべき機動建設株の一部をタスコに引き渡し消費させた)が判明したとして昨年11月に東京地検特捜部に告発。この件も本紙は報じているが、ファイアーバードはその後、山本氏のさらなる犯罪が明確になったとして、追加での告発を検討していることがわかった。
そのさらなる容疑とは、山本氏が社長時代の07年5月にタスコが実施した第3者割当増資(デッド・エクイティ・スワップによる新株と、新株予約権発行)を巡るもので偽計取引に当たるというのだ。
なおこのファイアーバード訴訟、既に争点が出尽くし、次はいよいよ証人尋問に入る。
尋問には、桝澤徹氏、増山慶太氏の両被告に加えて、今回の訴訟で問題になっている機動建設株を横領した張本人であり、また、タスコの偽計取引やNOVA株の不正換金等、数々の不法行為を行なって来たと思われる山本健一郎氏も被告(JB)側の証人として出廷する。尋問日は、追って日時が決まり次第、お知らせする。
さてこの重大疑惑につき、ファイアーバードはこの2月27日提出の「準備書面(8)」(冒頭写真はその一部)において解説している。
要約すると、こういうことだ。

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