この6月29日、関東財務局に提出された韓国系「リーディング証券」(東京都中央区)の有価証券報告書によれば、同社は今年2月、信用取引の最大顧客による、信用取引銘柄の下落に伴う追加保証金の支払い不能による立替金発生で、実に8億3000万円の特別損失が発生したという。そのため、今期の同社の純利益は約7億9000万円の大赤字。自己資本比率も危険水域に近づき、身売り説も出ているほど。
もっとも、この最大顧客が、あの大場武生氏のお友だちで、その友だちが仕手戦を手掛けていたのが中古車買い取り大手「カーチスホールディングス」(7602。東証2部。東京都千代田区)だったということは一般には報じられていないようなので報告する。
カーチスは今年3月22日、「主要株主の異動に関するお知らせ」をIRしている。
それによれば、主要株主でなくなったのは「エヌディーシーインベストメント ニュージーランド リミテッド」(ニュージーランド・ウェリントン)というファンド運営会社。このNDC所有のカーチス株21・67%を、信用取引の借入金の担保にリーディング証券が取得し、「合同会社TCTS09」(東京都千代田区)という別のファンド出資者に売却したという内容。
冒頭に掲げたのは、カーチスの株価チャート。
12年4集四季報にこのNDCがカーチス株13・4%所有の大株主として登場。13年4集で20・1%に増やしていること、そしてこの間、売り買いを頻繁に続け、買い増しし、今年2月に株価下落のなか追証を入れられなかった経過と、株価の動きは見事に一致している。