いま発売中の『週刊東洋経済』(11月19日号)が巻頭特集で「巨額粉飾に群がった人脈の暗部――絶対絶命オリンパス」なるタイトルの5頁記事を掲載している(筆者はジャーナリストの高橋篤史氏)。
本紙はいち早く、今回の「オリンパス」損失隠しに関与しているSPCの代表に就いていたチャン・ミン・フォン氏(下写真)、同SPCの代理人をしていた椿康雄弁護士(当時)など旧ジェイ・ブリッジ人脈の存在を指摘したが、大手マスコミでその点に注目し、報じたのは同記事が始めてだろう。
そして、今後、この件は事件化して行くと思われるが、「週刊東洋経済」がその件を指摘したのは、彼らの果たした役割が重要だからと睨んでいるからだろう。
同記事では本紙指摘のA証券についても指摘している。そして佐川肇氏はむろん、A氏の名も出しているが、ここで濱田雅行氏の名を出さないのはどうしたことだろうか。
同記事中、三菱レイヨン子会社を舞台にした業務上横領事件で嫌疑をかけられた元幹部とは濱田氏を指す。佐川、A両氏はこれを機に濱田氏を遠ざけたというが、しかし、本紙既報のように、その濱田氏は、旧ジェイ・ブリッジの桝澤徹元社長の側近だった山本健一郎氏と横領したNOVA株売却の件でタッグを組んでいたのだ(椿弁護士と親しかったのもこの山本氏といわれる)。