アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「オリンパス」損失隠しで浮かび上がる、わが国株主市場の「反社」人脈(2)

<NOVA株巡り、オリンパスと同じ証券会社OBが暗躍か>

  大手マスコミでもようやく報じだしたように、「オリンパス」の損失隠しは、オリンパス経営陣側だけでなく、複数の証券会社OBが協力し、巨額の報酬(投資助言会社側への総額は約660億円)を得ている可能性が明らかになって来た。
例えば、昨日(11月11日)の「毎日」朝刊一面見出しは、国内3社の買収に関しては「元証券社員が買収提案」(冒頭写真)となっているが、この元証券社員が横尾宣政氏(元野村證券新宿支店長。元オリンパス執行役員の弟)であることは明かだろう。
そして、この国内3社買収に当たっては「ダイナミック ドラゴンズ ツー エスピーシー」が関わっていることから、チャン氏はむろん、旧「ジェイ・ブリッジ」元社長の桝澤徹氏も関与しているのは本紙既報の通り、もはや断定してもいいだろう。
 さて、本題である。
本紙はこの連載(1)で、今回の巨額損失隠しの材料になった2つのM&Aのまず医療機器メーカー「ジャイラス」買収では佐川肇氏(元野村證券)が中心的な役割を果たしていると見られるが、その佐川氏に繋がり、またオリンパス関連でも登場する怪しい証券会社OBをピックアップしてみた。
そして、そのなかに佐川氏と同じ証券会社に在籍していることもある濱田雅行氏がいた。
一方、もう1つの国内3社のM&Aの中心的人物が前出・横尾氏と見られるが、この2つのM&Aの人脈は追って行くと繋がって来る。
濱田氏はかつて世間を騒がせ、逮捕寸前(前科あり)まで行ったことがある。07年下旬のことだ。英会話大手でジャスダックに上場もしていた「NOVA」。上場廃止になるが、その直前、猿橋望社長は資金確保に奔走。その際、濱田氏に頼り、大量のNOVA株を預けた。それを担保に資金調達を頼んだのだが、少なくとも800万株(発行済株式の11・85%)の株を濱田氏はかっぱらい、それを売却して私服を肥やしと見られるからだ。
本紙はそのうちの330万株を濱田氏が売却した際の関連書類を入手した(以下に資料転載)。
実はこの売却には旧『ジェイ・ブリッジ』元副社長で、前出・桝澤元社長、そしてチャン氏とも懇意な山本健一郎氏(上写真=「日経」11月10日夕刊記事。記事中の飲食券経営企業とは「タスコシステム」のことで、山本氏はタスコ社長だったこともある)がオーナーの子会社を経て、海外ファンドに売却されていたのだ。

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