『週刊文春』が「木原事件 」に続き、キャンペーンを張っている松本人志(60。冒頭写真=発売中の『週刊文春』記事より)の性加害疑惑報道が、これまた大きな話題を呼んでいる。
本紙でも、読者から報じる予定はないのかと問い合わせがあるほどだが、法に抵触するかどうかは不明ながら、“大物”といえど、ただのお笑い芸人が勘違い、増長した上での下半身ネタではないか。もっと奥行きのある、あるいは、報じるべき疑惑、問題は多々あるなか、ただ売らんがため、そしてフォロワー数稼ぎのため、独自情報もないのに報じるのはいかがかと思い、本紙はこれまでYouTube版も含めまったく触れていない。
だが、民主党政権時代、小沢一郎氏の政治生命を絶つため、裏では自民党の意を受けてか執拗、強引に捜査したとしか思えない「陸山会事件」の時の東京地検特捜部検事(当時)と、小沢側代理人弁護士の再対決となれば取り上げたくもなるというものだ。
すでに一部大手マスコミでは報じられているが、後述するように、その上、たまたま今回の件に関して気になる独自情報も得たので遅まきながら報じておく。
1月22日、松本個人が東京地裁に、文藝春秋と『週刊文春』編集長(竹田聖)を相手取り、5億5000万円の損害賠償や名誉回復の記事訂正を求めて提訴したことを明らかにした。
その代理人弁護士は、元検事の田代政弘氏(57)。
一方、『週刊文春』側の前々からの顧問弁護士は喜田村洋一氏(73)。
陸山会事件とは、小沢氏の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法事件(虚偽記載)。『週刊現代』の報道を契機に2010年1月に事件化。小沢氏は無罪となったが、当時、秘書だった3人は有罪に。本紙では、この時の捜査につき批判的に報じていた。
その捜査の過程で、田代氏は当時、東京地検特捜部検事として衆議院議員になっていた石川知裕氏の任意の取調べを担当したが、「小沢氏の了解を得て虚偽記載した」と供述しているとか、「(石川氏は)自殺の恐れがある」など、嘘の内容の捜査報告書を作成。この結果、小沢氏は強制起訴され、また、石川氏は逮捕されるに至ったとの見方もある。