プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。
≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週金曜日の日経平均株価の終値は35,751円と、前稿比-212円(※前項+386→ +2200→ +208→ +198(2023年12月4週))の小幅下落となった。
週末金曜日の日経平均CFDは、35,873円まで戻ってきているので、週を通してほぼ動かずだったが、週中の1月23日(火)には、場中に現物で36,984円の上昇があった。
※直近安値は2023年10月4日に30,488円(※30,269円がCFD最安値)。2023年の高値は6月16日の34,003円。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、2,498Pと先週比-12P安。
NYダウは、週間で+245ドル高となる38,109ドル(※前稿比+271→+127→+80→+81)。またもや史上最高値更新。
ナスダック100は17,421Pと、前稿比+107P高(※前稿比+481→+527→▲471→+154)。史上最高値更新。2023年の高値は11月22日の高値16,212P。
先週の週末の米国市場では「インテル」が決算発表の翌日に、-11.9%もの大幅下落で引け市場を震撼させた。決算発表をみてみると、終わった決算はコンセンサスを上回っていたものの、2024年の直近1-3月期の売上見通しが、市場予想を大きく下回っていたことがこの暴落を引き起こした。
ただ米国市場でその他の半導体銘柄は「AMD」が+5.8%、「NVDA」は-0.9%、「ASML」も-0.15%と大きな反応はなく、これは個別企業の問題と受け止められたようだ。日本では、金曜の早朝に出ていた同社の決算を受け、「レーザーテック」が-3.66%、「アドバンテスト」も-5.51%とメタメタになっていたので、筆者は金曜日は深夜まで先物の画面を開いて待機したのだが徒労に終わったわけだ。
まぁ、オランダの半導体製造装置メーカーである「ASML」は、今回の決算で「受注残が前Qと比較して3倍になった」と発表し株価は爆騰したわけで、最先端半導体銘柄まで巻き込んで半導体市場丸ごと崩落する可能性はないと考えていたが、アナログ半導体銘柄などはEVの不調もあるので思わぬ落とし穴決算にならないか!?少し注意を払っておいた方がよさそうだ。
さて、さっそく今週のストラテジーへと移りたい。
先週のプライム市場の1日当たりの売買代金は4兆4423億円と、相変わらずの盛り上がりをみせていたが、36,984円の最高値を付けた1月23日(火)が4兆9562億円と最も商いができて、引け値では36,518円まで反落して引けたわけで、現時点ではこれがわかりやすい天井圏になったと感じている。
ただ今週は、マグニフィセントセブン5社(マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、アップル、メタ)が決算を発表するわけで、ここから株式市場がさらに上を目指せるかは、この5社の決算とガイダンスにかかっているといえるだろう。
特に、大注目されるのは1月31日(水)の早朝に出る「マイクロソフト」の決算だろう。直近は、生成AIの勝ち組企業として、一時、アップル社の時価総額を上回っていたことからも、決算(ガイダンス)が悪いと波乱の要因になる。ただ、筆者の見立てでは、同社は高確率で大丈夫であろう。
そして、現時点で波乱が起こる決算となる可能性が高いのは「アップル」だろうか!? 今回の4Q決算では、いまのところデバイスの売れ行きが改善している観測報道はない上に、中国景気の低迷でガイダンスも悪い可能性がある。世界一の時価総額を誇るアップル社の決算やガイダンスが悪ければ、指数という名の市場の崩壊は免れないであろう。
SKEW(スキュー)指数も、先週末には異常を予感させる151.4という数値まで上昇しており、市場は万が一の波乱を警戒している。