本紙YouTube版「深層追及」では、昨日、ブルネイ投資詐欺の「前半」を配信している。
本紙記事と配信が逆転しているが、この投資詐欺につき報じる。
ブルネイはボルギア国王(右下の右側写真)による絶対君主制国家だが、その末裔、甥っ子ともいう「ピージーハイジ・カマル・バリーン」(冒頭左写真。以下、バーリン略)が主犯と見られる。
投資の被害者は全員日本人で、少なくとも100人以上、総被害額は50億円以上という。
被害者が日本人なのは、投資話の営業を日本で行ったのが高島貞幹(毎日新聞OB。冒頭右写真。19年に別件詐欺で逮捕)なる者だから。
「サンライズテック」(大阪市)なる会社社長で、同社取締役にバーリンが就いていた。
また、ファンドマネージャーの高橋誠氏なる者も、前出・高島氏経由でバーリンに投資家から集めたカネをつぎ込んで被害を拡大させている。
ただし、この投資詐欺があったのは10年以上前の話だ。
本紙では2013年を中心に、10回ほど報じている。
たくさんの投資詐欺が横行するなか、今回、本紙がこの件を改めて報じるのは、再度、同じような投資詐欺をやろうとしているとの情報が本紙に入って来たから。
YouTube版でも指摘したが、バーリンには、イシャクマなるブルネイ開発省庁役員の兄(横左側写真)がいる。そして、被害者はこの兄にも会っている。
ブルネイでは現在も水上生活を送ってる人がたくさんいるが、衛生上も問題。そこで住宅を建設し、水上生活者を陸に上げる計画があるという。今回の投資詐欺では、この住宅建設を「ルグ」なるところでやるとして、投資家を現地に案内したのがこのバーリンの兄。しかも、兄の所属部署はまさにドンピシャの住宅課で共犯と見られる。
そして今回、再度、詐欺をやろうとしている者としてバーリンではなく、このイシャクマの名が出ている。組む日本人の名は不明。高島氏はすでに高齢なので、別の日本人の可能性が高いだろう。
本紙既報のように、「被害者の会」有志は2017年9月、在日ブルネイ大使館の大使と約1時間に渡り面談している。
しかし、一方的に、「バーリンは国王の親族でないので国として救済できない。それに、すでにバーリンは服役中」といわれただけで、その事実関係も疑惑に満ちている。
逆にいえば、親族だからこそ、また、他にも多くの役員がこの件に関与しているため、国ぐるみで揉み消しを図っている疑惑があると被害者は見ている。
しかも、この詐欺話の信用付けとして、わが国の皇太子(現・天皇)の映像が悪用されている事実がある。
被害者女性3人は、バーリンの招きでボルキア国王の息子(皇太子)の結婚式に招待され、その際、皇太子の行動が把握されていて、ホテル入口で皇太子に声をかけている。この時、前出・高島氏が皇太子のすぐ横を歩くところも撮られ、この動画が投資家(被害者)の間で出回った(*ココをクリックすると見える。クリックすると「動画を再生できません」と表示されますが、ダウンロードすれば見ることができます)。また、被害者女性3人は、皇太子が予約一杯で泊まれなかった7つ星のエンパイアホテルに泊まったという。
ブルネイは親日で、上皇とブルネイのボルキア国王は約40年の交流がある。皇太子(現・天皇)も親しく交流している。
そうした事実、それにこの詐欺話が本当に国ぐるみで隠蔽され、これ幸いに再度詐欺話が計画されているのであれば、そのまま看過していて本当にいいのか?
そんな思いから、今回、YouTube共々、再度取り上げた次第だ。