高橋誠氏(61。冒頭写真)といえば、金融サービス提供の「アルマ」(東京都港区)、資産運用の「ティー・エフ・ジー・インベストメント・アドバイザリー」(同)の代表を務め、2000年始めには飛ぶ鳥を落とす勢いだったファンドマネージャーだ。
日本は遠からず国家破たんすると煽り、海外への資産投資を勧め、それに従い、多くの資産家はスイスのプライベートバンクに計約500億円預け入れ、高橋氏のファンドには約100億円集まった。
また高橋氏は99年にジャスダックに上場していた学習塾経営「修学社」(「エス・サイエンス」に吸収合併)、03年には大証2部の住宅会社「キーイングホーム」(現「クレアホールディングス)の代表に就任したことも。(横写真の解説は有料記事部分に)
だが、結局、投資に失敗し、08年3月末を持って事務所を閉鎖。同年6月、一度だけ投資家に説明会を開いたが、責任逃れの弁明に撤し、ますます投資家の不評を買っていた。以降、投資家の前からは姿を消したままだ。
10%もの利回りを謳っていたが、実業経験もない高橋氏の所詮は絵に描いた餅だったわけだ。
本紙でもそれからほどない09年8月、一度取り上げている。当局が動いていたのは確かだが、結局、事件化しなかった。
ところが、この8月、ある民事訴訟で「陳述書」を提出。久々の高橋氏の名前に、関係者の間ではちょっとした話題になっている。