アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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2度に渡り仮差押までされた「アジアゲート」、和解解決の真相

 6月7日、「アジアゲートホールディングス」(1783。スタンダード)は「当社保有資産に対する仮差押えにかかる和解による解決のお知らせ」なるIRを出した。
本紙では今年4月7日、「『アジアゲート』のM&A詐欺疑惑--あの能勢氏代表『東京フィナンシャル』も関与」というタイトル記事を報じていた
詳細は同記事をご覧いただきたいが、簡単にいえば、アジアゲートは20年7月、不動産コンサルの「NSグループ」を10億円で買収。会社譲渡時5億円は支払われたものの、残りの5億円は譲渡から半年後の21年1月に支払う約束になっていたのにいろいろ理由を付けて支払わない。そのため、売った方が2度の仮差押申立てを行い、裁判所もこれを認めていた。アジアゲートがしていたことは、上場企業にあってはなおさらあるまじき詐欺的行為だったわけだ。
ところが、2度の差押え(1度目は仮差取消しなるも、アジアゲート主張が認められたにあらず。2度目は今回和解により債権者側が取り下げ)を受け、アジアゲートは1・5億円支払うことで和解に。
なぜ、5億円でなく1・5億円のみなのか?
6月7日のIRを見ると、債権者とアジアゲートの間では、5億円の支払においては、3年間の譲渡会社の実績を見て、当初に合意した事業計画の未達分があれば返還義務があり、近時の業績から3億5000万円の返還となりそうだから、5億円-3・5億円=1・5億円で和解となったと。このIRを見る限り、アジアゲートのM&A詐欺疑惑などなく、円満解決したかのような内容だ。
だが、後述するように、このIR内容は虚偽、100歩譲っても誤魔化しをしたものなのだ。
さすが、あの許振東氏が裏で仕切っていると思われるだけのことはある。

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