アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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東京地検特捜部が狙う田中理事長利権の闇――日大事業部などを背任容疑で家宅捜索

大手マスコミ既報のように、東京地検特捜部は昨9月8日、付属病院建設を巡る背任容疑で「日本大学」(東京都千代田区)の本部、杉並区の田中英寿理事長(74。右下写真)の自宅、「日本大学事業部」(東京都世田谷区)など関係先の家宅捜索を行った。
付属病院とは「板橋病院」(東京都板橋区)のこと。
同病院は老朽化し、20年、建替え工事の設計管理を都内の設計事務所に依頼する契約をしたが、その内の約2億円が不当に流出し、日大に損害を与えた背任疑惑が持たれているという。
そして、その契約は前出・日本大学事業部との間で交らしていた。
日本大学事業部は日大の一事業部ではなく、2010年1月、田中理事長の肝いりで設立された、日大が100%株主の子会社。
日大(相撲部)出身の田中氏は2008年から日大理事長を務める。日大はわが国最大規模の大学で、その利権は大きい。そして、田中理事長体制下ではこれまでに数々の疑惑が浮上。警視庁、東京地検特捜部は何度かその闇にメスを入れようとしていたものの、田中氏は裏社会から政界まで広い人脈を誇る上、日本相撲連盟専務理事、日本オリンピック委員会(JOC)副理事長まで務めた“公人”ということもあってか頓挫していた。
こうしたなか、日大事業部は日大利権を一元化すべく設立された。
したがって、そこに捜査のメスを入れることがひじょうに有効との見方もあった。
本紙ではこの日大事業部のことを18年5月に取り上げている

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