アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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被害460億円のあの「テキシア」の事件潰しのためにデッチ上げか――暗号資産「WFC」を無登録販売で逮捕

 2019年2月、約460億円を違法に集め事件になった「テキシアジャパンホールディングス」(千葉県千葉市)なる投資詐欺会社をご記憶のことだろう。
主犯で詐欺と出資法違反に問われた、実質的経営者の銅子正人被告に対しては、今年6月16日、名古屋地裁で懲役8年、罰金200万円の実刑判決が出ている。
この銅子被告らは19年2月に逮捕されるが、この前、18年1月に紙屋道雄容疑者が代表に就き、テキシアジャパンの被害者に対し、その債権をうちの暗号資産(仮想通貨)「WFC」に交換すれば、損を穴埋めできるどころか、億のカネを手にすることも可能と販売を開始したのが「インバウンドプラス」(東京都渋谷区。現社名は暗号資産同名のWFC)。実際に交換を行ったのはごく一部ながら、18年11月から19年8月で約8億7000万円とも。
警視庁組織犯罪対策4課は9月8日、この交換(=販売)の一部につき、金融庁の登録を受けずに行ったとして元代表の紙屋容疑者とその部下計7名を資金決済法違反容疑で逮捕した。
本紙既報のように、警視庁はすでに今年1月、同容疑で関係先の家宅捜索を行っていた
本紙がこの記事のタイトルに、「あの『テキシア』の事件潰しのためにデッチ上げか」と付けているのは、テキシアに対して被害者が持つ債権を暗号資産WFCに交換さえさせれば、WFCが無価値になっても投資失敗の自己責任ということでその債権は消える→詐欺容疑に問われないことになるからだ。
紙屋容疑者と銅子被告は知り合い。そして暗号資産WFCは海外で上場こそしたものの換金できず無価値だった。
本紙の取材に対し、紙屋容疑者は「テキシアジャパンは詐欺。その被害者を救いたい」、「実はここだけの話だが、警察の方から被害者を救ってやって欲しいとお願いされている」との大ボラまで吹いていた。
実はこの紙屋容疑者、事件記者の間では「詐欺師」として有名で、彼の周りにはこれまた複数の詐欺師、そして反社会勢力がいた。
(右横の図は「東京新聞」より)

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