本紙は、昨年10月に日本一のマンモス大学・日本大学のトップといっていい理事長職に、過去、数々の黒い疑惑が囁かれていた田中英寿氏(62。冒頭右写真)が就任したことから、当局も関心を持って見守っているとの記事を配信した。
これに対し、重大な情報提供があったので報告したい。
田中理事長は、日本大学付属病院に絡んだ葬祭利権を握っているという内容だ。
瀬在幸安日大総長時代、『暗黒の日大王国』なる書籍(冒頭左写真)が出版されようとしたことがあり、そのゲラと思われるコピーには、田中氏の疑惑に関しても触れられてはいた。だが、なぜかこの書籍が店頭に並ぶことはなかった。また、その内容も漠然としたもので具体性に乏しかった。
逆にいえば、だからこそ、田中氏は疑惑が囁かれてもトップに上り詰められたわけだ。
その点、例外的に極めて具体的に出たものといえば世界相撲選手権負担金問題だろう。
01年10月、田中氏の出身県=青森県は弘前市で第10回世界相撲選手権大会が開催された(33の国・地域から約250名の選手・役員が参加)。
その際、開催費用は青森県が5000万円、国際相撲連盟が6000万円を負担することを条件に、県はこの大会を誘致した。
ところが、03年になって国際相撲連盟側に6000万円丸々、県側から返金されていたことが発覚(決算書では前述の負担その通りに記載)。そして日大相撲部出身の田中氏は当時、世界相撲連盟の事務を仕切る事務総長の地位にあった。