「エイベックス」(7860。東証1部。東京都港区)といえば、コロナ禍の影響をもろに受け、ライブツアー数急減の影響などもあり、21年3月期決算は前年比ほぼ半減という惨状。今年3月には、青山本社ビル(冒頭左写真)を譲渡益290億円で売却し引き渡してもいる(エイベックスは当面、賃借で入居継続)。
もっとも、このコロナ禍で嫌気がさしたというより、わが国音楽界をリードしていた小室哲哉、安室奈美恵、浜崎あゆみといった超大物が次々と引退したり、人気に陰りが見えるなか、すでに昨年6月にCEOを退任していたこともあってのことだろう、エイベックス創業者で会長の松浦勝人氏(冒頭右写真。56)が所有するエイベックス株をすべて売却する方向で動いているとの情報が本紙に入って来た。
取材したところそれは本当の話で、後述するように、購入を持ちかけている人物を特定出来たし、松浦氏が売却に前向きであることもわかった。
ところが、その交渉中のこの4月、その話が永田町で話題になっていた。
そんな本来、秘密裏の件がなぜ表面化、それも永田町で話題かというと、何とその話を阻止することを意図したと思われる「怪文書」が、二階俊博自民党幹事長始め二階派議員宛など約30通、郵送などでバラ撒かれていたからという。
「エイベックスと二階氏は昔から懇意といわれています。
古坂大魔王ことピコ太郎(エイベックス所属)が動画『ペンパイナッポーアッポーペン』で16年に世界的にブレイクするや、翌年の安倍首相が訪米時、ピコ太郎もトランプ大統領との晩餐会に招かれた(横右写真)のも二階氏(横左写真。同じ訪米時)あってのことでしょう。ピコ太郎は18年1月、首相特使として二階さんと一緒にジャカルタを訪問してもいます。また、外務省のSDGs推進大使をしてもいます」(事情通)