カーテンなど室内装飾の専門商社「五洋インテックス」(7519。JQ。愛知県小牧市。川勝宜昭社長=冒頭写真)は9月1日、20年3月期決算につき、同社会計監査人である監査法人コスモスより、監査意見を表明しない旨の監査報告を受領したとIRした。
同社は「継続前提疑義注記」で、資金調達が困難な状況にあるなか、未だ具体的な資金計画が提起されていないことに加え、連結子会社の貸付金と出入金につき十分かつ適切な監査証拠が示されなかったためという。
本紙はこの約3年ほど、同社について度々報じて来た。
その主な内容は、仕手筋のオモチャにされ、しかもその仕手戦に経営陣の一部も協力していたと思われるというもの。
その記事のなかでも触れているが、18年5月には「第三者委員会」の調査結果が公表され、平易に言えば過去4期の新規事業はほとん実態がなく粉飾だったという内容(=仕手の材料にデッチ上げた可能性)。また18年8月、有価証券報告書の虚偽記載によるSESCからの課徴金(600万円)納付命令が決定している事実もあるのだ。
そんなこともあったからだろう、前出の監査法人コスモスは、すでに今年6月段階で、退任を決めていた。
ただし、この6月30日に開催された定時株主総会で取締役、監査役すべて一新され、代表取締役社長だった梅野拓実氏、取締役の宮原雄一氏、監査役の戸田裕典(社外)も辞任。日産自動車OBの川勝代表取締役社長の下、8月25日には社外取締役と2・5億円のコミットテントライン契約を結び、本業のカーテン事業に回帰し、業績回復を図ろうとする矢先のことだった。