アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

スクープ! ポスト加計疑惑ーー解明「安倍首相自宅放火未遂事件の闇」(1)「存在した3つの“念書”」

 本紙が事件発生(03年11月逮捕。犯行は00年6月から8月にかけ安倍氏事務所なども含め5回、火炎瓶を投げ込む)からほどなく追及を初めていた安倍晋三首相の山口県下関市の自宅放火未遂事件(ただし、車庫の車3台が全半焼)の真相がついに明らかになって来た。(冒頭写真=「山口新聞」03年11月12日記事)
この事件、以前から、主犯とされた小山佐市氏(80。下左写真。懲役13年で今年2月に満期出所)なる人物は、99年4月の下関市市長選において、安倍首相が推す現参議院議員・江島潔氏(右側左写真)を再選させるため、地元の安倍事務所が対立候補(古賀敬章氏=右側右写真。代議士から転じた。96年10月の選挙では安倍首相の対抗馬としても出馬。金城湯池の山口4区で安倍氏の約9万3000票に対し、古賀氏約6万票と善戦。もし、安倍氏の最大の地元・下関市の首長として実績を積み、代議士返り咲きを狙われれば安倍首相自身も危ないと大変な危機感を持っていた)に対する選挙妨害を依頼、しかし見返りの約束が実行されなかったことから、塀のなかで知り合った指定暴力団「工藤会」(当時。現・特定危険指定暴力団)の組長らと犯行に及んだとも見られていた。
だが、大手マスコミはいまふうに言えば安倍首相に忖度して、選挙妨害の件はボカし、何らかの逆恨みと報じていた。
ところが、ここに来て、やはり小山氏は選挙妨害を依頼され、その見返りも求めていたことがハッキリして来た。
以前から、ごく一部の事情通の間では、その旨を記した「念書」なるものが存在すると噂されていた。だが、この存在は放火未遂事件の公判においても一切触れられていなかった。
しかし、本紙・山岡はその「証拠文書」をついに入手したからだ。
それは正確には1つの「願書」、2つの「確認書」で、いずれも、地元の当時の筆頭秘書・竹田力氏(山口県警OB。元警視)の署名・捺印がされたものだ。
以下にその3つの文書を転載、その概要を解説する。
 しかも関係者への取材、出所後の小山氏への2度、計6時間以上のインタビュー(ビデオ映像あり)などから、安倍首相自身も当初から選挙妨害の件を了承していた可能性さえある。また、江島氏再選直後の99年7月3日、安倍首相は地元の事務所で2時間以上、小山氏と2人だけで“見返り”の相談の件で会っていたと思われる。さらには、小山氏は翌8月、選挙妨害を直に依頼したと思われる。
佐伯伸之秘書(当時)に対する300万円の恐喝事件で逮捕されている(起訴猶予処分)が、これは小山氏の“口封じ”のためのデッチ上げ逮捕だった可能性もある(実際、小山氏は弁護士に虚偽告訴罪で佐伯秘書、安倍首相の告訴も相談していた)。
こうなると、もはや地元の安倍事務所が勝手にやったではすまされないだろう。
もし、こうした真相が当時、明らかにされ、キチンと報道されていたら、その後の安倍政権は誕生しなかったと思われる。

 *内容が内容だけに、当初は本紙に対する“口封じ”逮捕のリスクを下げるため、大手マスコミとの連携を考えていた。しかし、いまひとつ反応が鈍い上、友人の寺澤有氏が先駆けて「証拠文書」入手前段階の取材だけで著書を出してしまったことなどから、まずは本紙で発表することにした。
選挙妨害や虚偽告訴はすでに時効だろうが、事実なら道義的責任は免れられるわけもなく、どこまで安倍首相が関与していたのか、また小山氏と会ったのは事実か、その際、約2時間も何を話したのかなど、ポスト加計疑惑として、是非、国会でも追及して欲しいものだ。否、追及してしかるべきだろう。
読者におかれては、出来るだけSNSでこの記事の存在を拡散願います。

(横写真=選挙妨害で撒かれたビラの1つ。古賀氏は在日ではなくまったくの虚偽、そして差別と偏見塗れの内容。小山氏は別の女性スキャンダルの週刊誌記事を撒いたことは認めるが、このビラは否定。ただし、佐伯秘書がこの旨の古賀氏は朝鮮人などと虚偽のことを告げ選挙妨害を依頼して来たことは認めた)

「証拠文書」を紹介しよう。


1つ目は平成11年(99年)6月17日付けの「確認書」(横写真)。
この文書に登場する(有)「恵友開発」とは、当時、小山氏がオーナー兼会長を務めていた不動産・土木建設会社(01年6月解散)。
市長選(99年4月25日投開票)直後の5月1日、10日、11日と小山氏は安倍首相宛書面を作成するも返事がないことから、6月に入り、佐伯秘書を自分の会社に呼び出すが話にならないので、地元筆頭秘書・竹田氏を安倍事務所に訪ね、安倍首相との面談を要求した様子が窺える。(松浦)というのは小山氏「恵友開発」の社員。
(竹田先生発言内容)を見ると、(1)佐伯秘書をクビにして済む話でないというのは、佐伯氏が直に選挙妨害を依頼した件を指していると思われる。
(2)では、“古賀潰しの件”という表現で選挙妨害を認めている。また、安倍首相が遅くともこの時点で選挙妨害の件を知っていたとも読める。
(5)の亀田先生とは、この市長選に出馬し最下位で落選した亀田博元市長(現・下関市議会副議長)を指す。
ここでは詳細は述べないが、小山氏は以前から亀田元市長と親しい。安倍事務所は江島氏を当選させるために選挙妨害を依頼したが、その際、小山氏には亀田氏を当選させるためと偽り選挙妨害を依頼したことから、小山氏は落選した亀田氏の面倒を見ることも要求したようだ。これが事実だとすれば、選挙妨害自体、犯罪だが、なおさら汚い手口だったということになる。
さらに小山氏は(6)自分が絡んでいた新下関駅近くの区画整理事業区域の道路変更、(7)さらに下関市発注の新水族館(=海響館。建設費は123億円)などの建設工事への参入を求めていることも窺える。

2つ目は、1つ目の「確認書」から5日目の6月22日付けの「願書」(横右写真)。
これと見ると、小山氏の要求通り、7月3日(土)午前10時から、下関市の安倍事務所で安倍首相と1対1で会うことが決まったことがわかる。
繰り返すが、これら文書は当時の地元の筆頭秘書・竹田氏が署名・捺印したものだ。さらにいえば、内容こそ大きく異なるが、その竹田氏は、本紙・山岡(前出・寺澤氏も同行)の14年8月の、下関市の竹田氏自宅直撃取材に対し署名したことを認めている。さらに主旨こそ違え、安倍首相と小山氏が会ったことも認めていた(この取材時のンタビュー内容中の、会ったのが選挙前か後かの齟齬は、99年の市長選挙の翌年、安倍氏の衆議院選挙があり、それを竹田氏は混同している可能性もある)。

3つ目は7月13日付けの「確認書」(横左写真)。
これを見ると、予定通り、7月3日に安倍首相と小山氏の面談が実行されたこと、そしてその時間は午前10時から11時45分と長時間だったことがわかる(小山氏は実際は2時間を超えたと証言している)。
また、この面談の件は、佐伯秘書への恐喝事件で保釈直後、小山氏を小山氏自宅で取材した地元記者(当時)の証言とも符合する(面談時、小山氏は安倍首相にコップを投げつけたという)。
ただし、この文書を見ると冒頭、この面談の件は「双方一切他言しない事、約束を交わした」と記されていること、また一番下の署名欄を見ると、当初、竹田氏は安倍首相「秘書」ではなく「代理人」とまで書かれ、訂正されているのも興味深い。
その本文に目を通すと、1つ目の「確認書」に記された小山氏の“見返り”要求の内、(1)亀田元市長の件はキチンと対応するとしている(実際は亀田氏の8億5000万円の負債の件の金銭補填問題も含まれていた模様)。また、新下関駅近くの区画整理事業区域の道路変更とは、具体的にはジャスコ出店に関することであることがわかる。
これを見ると、安倍事務所は道路変更の件は難しいとしている。
小山氏によれば、当時、出店の件でジャスコ側と交渉しており、ジャスコ側の要望で道路変更の件を持ち出したという。しかし、これは実現しなかった。
だが、地元事情通によれば、地元では腕のいい地上げ屋として知られていた小山氏はこの区画整理事業の件で有力地権者と組んでおり、結局、当初はジャスコと共に両天秤にかけていたイズミが出店。したがって、本来ならかなりの利益が入って来たはずという。ところが、小山氏は03年11月に放火未遂事件で逮捕、長期服役となったことから、その利権を失ったという。
何より興味深いのは、(2)選挙妨害の件を「古賀問題」と記載し、互いに弁護士を入れ、解決するとしている点だ。選挙妨害を小山氏に頼んでなければ、1対1の面談も、その件で互いに弁護士を介して話し合いする必要性もなかったはずだ。文中の「中谷弁護士」とは、現在も下関市役所の顧問を務める古参弁護士のことだ。
ところが、そこまでしながら、これら(1)(2)(3)の件は面談後、何ら実行されることはなかった。逆に翌8月、小山氏が佐伯秘書に対する300万円のデッチ上げの可能性すらある恐喝容疑で逮捕された事実を思えば、危機感を持った安倍首相と安倍事務所は、逆になりふり構わず権力を使い、小山氏の“口封じ”に乗り出した可能性がある。
こうしたなか、怒り心頭の小山氏は、翌00年の放火未遂事件に突き進んで行くことになる。

*2度のインタビュー後の今年6月8日、強引に資料を撮影して信頼関係が崩れたとして、小山氏からこれまでの一切の資料返却、また報道も一切しないようにと要求するFAXが届いた。
しかしながら、ビデオ映像のどこを見ても、強引に撮影、これに対し小山氏が中止を求める場面などまったく映っていない。しかも、2度目の6月7日の取材後、本紙は「取材協力金」名目で、小山氏から領収証(横右写真)もキッチリ受け取っており、これは虚偽の主張といわざるを得ない。そのため、小山氏に折り返し電話し、その要求は飲めないこと、報道もすると通告している。
思うに、小山氏は服役中から、度々安倍首相に手紙を出しているが、その内容を見ると、事件の件を出版すると通知する一方、約束通り、前出の面談の件は他言していないと記していたり、総理として拉致問題解決に奔走するなどご苦労様などと記し、また再審請求のために協力を要請するなど、主張が首尾一貫してしない。
当初、小山氏は本紙との間では、事件の真相を取材し出版して欲しいということで連絡して来たと思うのだが、いざ会って見ると、資料を渡す代わりに4000万円を要求したり、小山氏親族の生活費の面倒を見ることまで要求。そして先のFAXでも出版の話から一転、「安倍晋三総理も一生懸命(拉致被害者含め非核問題含めて)頑張っている(姿あり)、(出版とは)別の角度での対応策?」と不可解な目的で面談を求める記載となっていた。
以上のような経緯、そして事件自体はずいぶん前とはいえ、時の首相が深く関わる、選挙妨害に端を発する疑惑まみれの自身の自宅放火事件の真相(しかも、この真相が報じられていたら、安倍政権誕生はなかっただろう。おまけにこの選挙妨害事件、よりによって古賀氏を北朝鮮出身と虚偽を記し、当選したら下関市が“金王朝”になると差別意識丸出しのビラまで配る手口は余りに卑劣過ぎる)ということで十分公益性があることは間違いないことから、報道に踏み切った次第。
万一、本紙・山岡が逮捕されるようなことがあれば、“報道潰し”の他しかなく、その際は是非、報道、ご支援の程、よろしくお願いします。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧