アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

<連載>安倍晋三首相自宅放火事件の闇(第2回)

この連載第1回目では、判決文などを元に事件の概要を述べた。
第2回目では、当時、地元紙記者だったA氏の証言を紹介する。
A氏は、安倍晋三首相の地元・下関市の事務所や自宅に火炎瓶が投げ込まれる事件が発生するなか、これは安倍事務所と犯人との間に何かトラブルが起こり、火炎瓶で脅すことで、そのトラブル解決を促しているのではないかと思い、いち早く犯人は小山佐市と聞きつけ、小山当人に会った人物。しかも、小山本人への取材のなかで、下関市長選での反安倍派有力立候補者に対する選挙妨害と引き替えに、小山に何らかの仕事を回すとの「念書」を安倍事務所側が出していたこと、小山は安倍首相本人とも会っていた、さらに脅しは火炎瓶だけでなくカチコミ(発砲)もあったなどと打ち明けられたという。
現在は記者を辞め、九州で別の仕事に従事している。
その所在地を何とか割り出し、本紙・山岡はジャーナリスト仲間の寺澤有氏と同地を訪ね、7~8年ぶりに会い、改めて聞いたA氏の証言は、当時、安倍事務所の闇に最も迫っていた敏腕記者のそれだけに重みがあるし、衝撃の内容を含んでいた。
――小山に取材したのはどこですか。自宅(=横写真)?
「そう。(下関市)三河町の」
――もう、いまは売却されている高台の。
「そうです」
――それは(安倍事務所の佐伯伸之秘書に対する300万円の)恐喝事件(99年8月30日に逮捕。小山が安倍事務所に頼まれて選挙妨害した謝礼の件と取り調べ刑事にいうと、数時間で保釈になったとされる)で出所というのを知って?
「いや、知らないで」
――予備知識全然なしで行って、ピンポンしたら奥さんが出て来た?
「自分が行くようになったのは安倍事務所に火炎瓶投げたりして、シーモールの壁とか、(小山が)パクられて、それで竹田さん(竹田力秘書。山口県警OB。当時の安倍事務所の責任者)とこいって、何でやられよんですかといってもシラを切る。
 だけど山岡さんも知っての通り、どう見ても鉄砲の痕(横写真)。それで安倍事務所の周りに聞き込みしたら“パン、パン!!”と乾いた音がしたと。で、これは絶対嘘ついとると。で、パンパンと音が鳴るとか暴力団の抗争じゃないですかと(笑)。それで暴力団の抗争みたいに、安倍事務所立ち退き運動起きて来るんじゃないかと、まあ子どもじみてるけどそういう乗りで聞いたんです。安倍事務所はそれに触れられたくなかった。街中で、火炎瓶までは見られたけど、発砲事件を起こすような事務所があると皆に言われるのが嫌で嘘をついたのではないかと。皆、そういってるよと言った。(発砲で開いたと思われる安倍事務所の)穴も見て下さいと。これ、火炎瓶や大きなものの穴じゃないじゃないですかと」
――竹田は何というんですか?
「もう、しどろもどろ。だけど、(発砲は)違うと」
――だけど、彼は穴を見ているでしょう。
「むろん、黄色いテープ張ってますから。だめど認めないから、これはもう撃った本人に聞かないとと」

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