本紙でも2度報じている、地盤調査改良が柱「SAAFホールディングス」(1447。東証グロース。松場清志社長=冒頭左写真。東京都江東区)の経営権を巡るプロキシーファイト(委任状争奪戦)ーー予定通り、5月12日に臨時株主総会が開催された。
その結果だが、松場社長ら現経営陣は全員解任され、代わって、臨時株主総会を招集した元社長で株主・前俊守氏(冒頭右写真)ら7人の新取締役を選任する件は承認可決された。
この決議に従えば、すでに経営陣は代わってないとおかしいが、同社のHPを見ると、未だ松場社長を始めとする現(前?)経営陣が牛耳っていることがわかる。
繰り返すが、臨時株主総会で決議し、その場では現(前)経営陣の解任は賛成多数で可決、代わりに前氏ら新役員7名選任の件は賛成多数で可決された。
ところが、松場社長ら現(前)経営陣は、「定足数」不足を理由に、この臨時株主総会での決議は無効だと主張している。
そして、未だ現(前)経営陣が押さえているのは同社HPだけではない。
本社も松場社長ら現(前)経営陣側が以前通り“占拠”しているという。
しかし、そんなことをいわれても、株主はよく事態が飲み込めないだろう。
そこで、なぜこんなことになったのか? どちらの主張が正しいのか? そして、今も続くこのバトルは今後どうなりそうか? 以下、本紙なりの見解を述べたい。
まず、なぜこんなことになったのか?
結論を一言でいえば、松場社長ら現(前)経営陣側は、自分たちが集めた委任状を臨時株主総会に提出しなかった(右写真。同社HPより)からだ。
それが議決権を持つ株式総数のどの程度の割合かは不明だ。しかし、2~3割などかなりの割合だったと思われる。
定足数というのは、株主総会を開き決議するために必要な出席株主の議決権割合。それは一般には議決権を持つ全株式の過半数(2分の1)以上で有効とされる。
仮に前株主側が3~4割(松場経営陣らの解任に賛成)集めていたとしよう。
しかし、これに対し、松場社長ら現(前)経営陣が2割の反対票を集めていたとする。票読みしたら、株主側は3割、自分らは2割で負けると判断したとしよう。だが、その2割を株主総会に提出しなければ、全体の株数の5割を切るから、その決議は無効ということになる。
しかし、松場社長ら現(前)経営陣側で集めた委任状は、松場社長らの解任に反対する意思表示するために株主が大切な権利を預けたものだから、どんな理屈をつけても、その株主の意志、権利を踏みにじるものではないか?



