奥平陸氏(冒頭左写真。38)といっても、一般にはまったくというほど知られていないだろう。
だが、事件ものをメーンに扱う本紙では度々取り上げて来た御仁だ。
最新だと、「ピクセルカンパニーズ」(2743。東証スタンダード)は今、証券取引等監視委員会(SESC)の勧告に従い、吉田弘明社長(左下写真)が個人的に借りた3・5億円を、ピクセルの資金で返済した疑惑で第三者委員会を立ち上げ検証中だが、ピクセルから事業名目でその3・5億円が渡った相手が、この奥平氏が代表を務める「GOD」(旧「奥平土地開発」)なる会社なのだ。ちなみに、その3・5億円を吉田社長個人に貸し、ピクセルのカネでちゃっかり回収したとされるのが、お寺乗っ取り事件で本紙と係争中の中務稔也なる人物(冒頭右写真)が代表を務める「ユニテックス」という会社で、中務氏と奥平氏は仕事仲間だ。
また、奥平氏は山口県下関市出身で、同氏が代表の「サスケホールディングス」なる会社の監査役に、安倍晋三元首相の国家老ともいわれた前田晋太郎下関市長、また安倍後継を名乗り安倍昭恵夫人が後援会長を務める吉田真次衆議院議員が就いていた。それから、政治家でいえば、奥平氏は貸金業法違反(無登録営業)で有罪になった元公明党衆議院議員の遠山清彦氏に食い込み、同事件で奥平氏の自宅なども家宅捜索を受け、事情聴取もされている。
さらにいえば、ピクセルの流用疑惑のある前出3・5億円の資金は宮古島のリゾートホテル開発計画の前渡金として出されたのだが、前出・遠山議員(当時)は同計画の信用付けに利用され、奥平氏は宮古島リゾート開発名目で北海道の宗教法人側から10億円詐取した疑惑があるが、同じ宗教法人を巡っての投資トラブルでは、本紙が追及している鶏卵生産・販売大手「イセ食品」(現「たまご&カンパニー」)元会長で、世界的な美術品コレクターとして知られる伊勢信彦元会長の自宅乗っ取り疑惑の主犯と見られる中村龍道(浩一郎)氏と一緒に被告発人に名を連ねる者もいるといった具合。
もう一つだけ、紹介しておこう。
主にチカンと思われる者の私人逮捕で人気を博した中島蓮氏なる人気ユーチューバーがいるが、彼も下関市出身で奥平氏の元部下。そして、その中島氏は今、ピクセル絡みで疑惑が出ている宮古島リゾート開発計画に深く関わっていた。
こうしたことから、本紙は奥平氏をウォッチし続けていたところ、悪名が高くなったということもあるのだろう、いろいろ奥平氏のグループ企業がヤバイと思わないわけにはいかない事実をキャッチしたので以下、報じる。
何といっても決定的と思われるのは、山口県下関市内は細江町1丁目の大通りに面した奥平グループ企業が入居する本社自社ビル(横写真)がついに競売になり、9月中に出て行ったことだろう。