アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<新連載>福賀中の兜町アンダーワールド(8)「アジャイルメディア」関連と「借名口座」

アクセスジャーナル本編の方で先週土曜日、「アジャイルメディア・ネットワーク」(6573。東証グロース)の相場操縦疑惑を取り上げた(*ただし、関与者につき間違いがあり記事そのものを削除に。編集部注。3月13日午後9時過ぎ)。音声記録があり、証券取引等監視委員会(SESC)も注目しているようだ。
そこで、関連情報を報じておく。
筆者はこの連載(6)で、「ホリイフードサービス」(3077。東証スタンダード。水戸市)は昨年7月、親会社が破産申し立てし、50%以上のその親会社の保有株の行方が注目されていると報じたが、実はこのホリイフードをTOBしようと動いているのが、アジャイル筆頭株主の鈴木氏なのだ。50%以上が目標というから、現在の時価でいえば10億円近くの資金がいる。ところが、その資金調達に苦戦しているという。
そんななか、TOBへの期待と失望の狭間で、昨年11月以降、ホリイの株価が乱高下している。(冒頭写真=ホリイの株価チャート)
そして、これに便乗して蠢いている連中のなかに、元大和証券の広末廣末)氏(あの公認会計士・能勢元氏の仕事をしていたことは裁判でも認定済)もいたというわけだ。
話は変って「借名口座」。
その前に、この連載(7)で少し触れたが、「ビューティ花壇」(今年1月から「ビューティカダンホールディングス」に社名変更。3041。東証スタンダード。熊本市)も空売りした迷惑系ユーチューバーは未だに損金を払っていない。踏み倒されている岡三証券も回収できずに困っているという。損金は分割でもいいから払うのが筋だ。踏み倒しは自己破産以外に不可能。証券の場合、今後5年間ブラックリストとして残るため、他証券での口座開設は不可能になる。
口座開設が不可能になると借名口座を開くのが常だ。これは仕手筋に多い。怪しい口座は証券各社で情報を交換している。取引所からもヒアリングや属性を顧客に聞いて提出するように要請がある。しかし、大半はここで終了だ。怪しいと分かっていても、違法までの証拠を押さえられない。しかし、証券会社が独自に取引中止はできる。なお、この場合は不正、事故ではないため他社での新規開設は可能だ。
以下では実際に借名口座を発見し、取引停止に持って行った実例を対面、ネット両方で紹介する。

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