アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

≪連載(368回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(2月26日~3月1日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週金曜日の日経平均株価の終値は39,099円と、前稿比+612円(※前項+1590→ +739→ +407→ ▲212→ +386→ +2200→ +208→ +198(2023年12月4週))の上昇となった。
週末金曜日の米国市場は、画像半導体最大手・エヌビディアの株価高騰の影響が出て、日経平均CFDは39,420円となっている。バブル後最高値38,915円は2月22日(木)に越えてきた。またなんと日経平均株価が、NYダウの価額を抜いてしまっている。
直近安値は2023年10月4日に30,488円(※30,269円がCFD最安値)。2023年の高値は6月16日の34,003円。

NYダウは、週間で+504ドル高となる39,132ドル(※前稿比▲44→+18→+545→+245→+271→+127→+80→+81)で引けた。史上最高値。
ナスダック100は17,938Pと、前稿比+252P高(※前稿比▲276→+319→+222→+107→+481→+527→▲471→+154)。こちらもほぼ最高値。2023年の高値は11月22日の高値16,212P。

さて、今週はなんといっても米国画像半導体「エヌビディア」社の決算から記事を始めたい。
22日(木)日本時間の早朝に行われた同社の決算であるが、売上は61億ドル→ 221億ドルで前年同期比+3.7倍、EPSは14億ドル→ 123億ドルの+8.7倍と凄まじいものだった。売上でコンセンサスを+8%、EPSで+18%上回っており、前クォーター比でも売上、利益ともに+22%と強烈な伸びであった。
加えて先行きのガイダンスも市場予測を越え、2024年度予想は前年比較で、売上は+126で、EPSは+288%になる見込みらしい。
この結果を受けて、同社の株価はアフターマーケット(PTS)で+9%程度の上昇。実際に米国市場が始まると、+16.4%高まで上昇して引けている。

ちなみに同社であるが、決算が出る前はPER400倍だと騒がれたが、決算後の2024年度の予想PERは30倍ほどまで低下したらしい。正直筆者には、生成AIの市場がどれほど拡大するのか?の理解が追い付いていないが、まだなんの製品も出てきていないわけで、生成AIの市場が、まさに始まったばかりのスタートラインだということはわかる。そう考えた場合、同社のこのPERの水準は、【買い】だと判断できてもおかしくはない。なぜならナスダック市場全体の2024年度予想PERも30倍を越えているからだ。
というか同社は、このまま、時価総額で世界最大になる可能性が極めて高い会社であるだろう。昨年の8月前半に、2023年度の5月~7月の決算が出て、その売上と利益の伸びが話題になっていたわけで、ここで同社の株を買うことができていれば、オールオッケーだったわけだが、残念ながらそうはなってはいない。

さて、日本株に目を戻すと、22日(木)AM10:00過ぎ。エヌビディア社の決算の興奮が冷めやらぬ中、われらが日経平均株価もバブル後最高値であった38,915円を越えて、はっきりと上方向に舵を切り始めた。ちなみに筆者は、エヌビディア社の決算の後はどういう数字がでたとしても織り込み済みの可能性が高く、一回相場が冷える可能性が高いかな? と考えており、この手前から先物と日経レバでリスクヘッジをしたが杞憂であった。

さて、今週のストラテジーへと移りたい。
まず大きな流れで2024年度を占ってみると、米国や世界で(※日本除く)の金利が下がることを見越して、株式は上がり続けている、と考えられる。
現在のところ概ねインフレは収まって、経済はソフトランディングに向かう見通しが現在のコンセンサスだ。そしてインフレが収まった分、金利を引き下げるわけで、そうなるとこれが景気への追い風となり、さらに経済は好調さを加速させるであろう。よって、この前提が崩れることがなければ、現在の割高過ぎる株式相場への資金流入も止まらない可能性が高い。

そして現在は、生成AIバブルの創出期と捉えることもできる。そうなると日本のITバブルだった1999年から2000年(ピーク)までの日経平均株価の上昇は+51%程度だったことから、昨年2023年度は+29.5%の上昇でああることを考え合わせても、2024年度はまだ+21.5%の上昇余力があると考えても良いだろうか!??
ちなみに日経平均3月限40,000円のコールポジションの建て玉がかなり増えている、と市場筋からの報道がでているが、このラインまで上昇すると+20.2%程度の上昇となる。これはじゅうぶんありえそうだといえる。

ただ筆者は、日経平均株価が大発会の33,288円から2月22日の時点で39,400円まで上昇している事実に、すっかり腰が引けた状態である。すでに率にして+18.4%の特大上昇となっているのだ。この上昇率は、年間の上昇率として考えても、バブル後1990年以降の34年間で8番目の高位置となっている。
ちなみにまだ2月の時点で、この騰落率なんでどう考えてもスピード違反であることは間違いない。そして、筆者には、ここからもう買える株が極めて少ないと感じてしまっていることもあり、次は日経平均株価が下がり始める兆候を感じたならば、臆せず日経平均先物や日経レバ2倍の売り玉を持つ考えである。

また筆者の思いを感じ取ったかのように、木曜日のナスダック市場は「エヌビディア」の決算で、半導体SOX指数は+4.97%の特大上昇、ナスダック市場も+3%の上昇をするも、上昇銘柄数自体は52%、と約半分しかなかった。米国市場も年初から上がり過ぎてしまい、いまは決算が終わった材料難の時期だということもあり、買える銘柄がないのだろう。

現時点では、日経平均株価の最高値はCFDで39,629円が最高値である。よって40,000円を奪還するのなら、筆者はここから本格的にヘッジポジションを築く考えである。仮にそうならずに、これよりも前に日経平均株価が力尽きた場合でも、「力尽きたな」と気が付いた瞬間に、ヘッジポジションを構築したい。ここまで散々上がりに上がってきている日経平均だからして、10%程度はたやすく下がると考えておきたい。ようするに36,000円台になる可能性はじゅうぶんにあるだろう。ここ最近、株式市場は暴落しないが、1年に1回は10%程度の暴落はくるのが常であり、それを忘れてはならない。

ただ、その時期は誰にも分からない。よって筆者は、出来高を伴って下がった瞬間を、下げの1波動目だと理解することとする。もしかすると、先週末に米国はマイナーSQであったから、明日から下がり始める可能性もある。まぁ、下がらないとは思うが、とにかくここからは、そういう下げ目線で相場を見ていきたい。
ちなみに筆者は、週明けは「グロースの先物3月限」を購入予定だ。その理由は、テクニカルの項に記したが、海外勢ががっつり買ってきたからだ。この流れに乗りたい。

備忘録を!
日経平均株価は確かに、34年ぶりの新高値になったが、TOPIXの史上最高値は、2,885Pである。現在が2661Pであるから、+8.4%の上昇が必要で、さすがにしばらくは届かないであろうか!?

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧