先々週、この連載で取り上げた、大阪のT氏介入と噂される新電力会社「アースインフィニティ」(=冒頭写真は同社株価チャート。7692。東証スタンダード。大阪市北区)が復活して来た。
売り方の多くは、踏まされたのではないか?
また10月28日、アースインフィニティのHPで「支配株主等に関する事項について」というタイトルのIRが出た。創業者の濱田幸一氏の議決権所有割合が67・23%に増えたという内容だ。増えたといっても、わずか0・78%に過ぎない。だが、創業者一族、関係者なども加えるともっと高くなると思われる。そして、法律ではその所有割合が90%以上になると、対立する少数株主の強制的な買い取り(スクイーズアウト)が可能となる。「特別支配株主の株式等売買請求」という制度を利用することで、株主から自社株を強制的に買い取ることができるのだ。
その買い取り代金だが、多数株主が決めた代金を通知する。少数株主はその株価に異議があれば裁判所に適正な株価を求めることができるが、過去の事例では少数株主主張額のわずか3割ほどの株価で買い取りということもあった。アースインフィニティを例に取ると、スクイーズアウトが行われた場合、3200円で買った株主は1500円で強制買い取りもあり得るかも。また、3200円で空売りした投資家は、5000円で強制買い取りもあり得る。状況からいって売り方は厳しいだろう。
ところで、本題の中国系仕手筋の動向について述べておく。
今回の某銘柄は、彼らが最近買い付けた他の銘柄と違い腰が据わった買いになっているという。ひょっとして「東京機械製作所」、「ナガホリ」のような動きになるのか気になるところだ。