本紙でウォッチしている詐欺投資会社「RAGING BULL(レージングブル)」--ここへの投資で「オウケイウェイヴ」(3808。ネクスト。東京都港区)が約50億円の債権取立不能が濃厚なだけでなく、そのオウケイの取締役がこのレージングブルの営業を行い手数料までもらっていたことは本紙でいち早く既報の取り。
これだけでも十分驚きだが、『FACTA』最新号(7月号。冒頭写真)では、オウケイの創業者で元社長の兼元謙任氏に「裏金」かとの報道まで飛び出し、なおさら複雑怪奇な様相だ。
実はこのインド人が社長の投資詐欺で疑惑が出ている上場企業はオウケイだけではない。
別の上場企業のこちらは執行役員(ただし発覚後、平取締役に降格)が営業を行っていた。巨額の投資も(しかも損をしていない)。
本紙は、その執行役員から営業を受け投資したところ、1億6000万円の損害を受けたという人物から告発を受けた。
その告発によれば、今年4月26日、帝国ホテルで話し合いをした際、無関係のはずのこの上場企業の創業者にして現取締役会長まで同席。その際の発言からして、執行役員だけでなく、この取締役会長ないし上場企業も何らかの関与をしているとの疑いを持っているという。
本紙はこの帝国ホテルでの約2時間の音声記録、またこの執行役員が営業を行っていたこと、自身も7億円以上の投資をしていたが損失を出していないとする関連書類なども入手したことからこの上場企業の2人宛に質問状を送付。回答期限は6月17日(金)だったが、その当日午後、依頼されたという者から記事掲載を待って欲しいという電話があっただけ(拒否)で、回答が来ることはなかった。
以下、その上場企業、執行役員、取締役会長の名前、不可解な行動につき明らかにすると同時に、その質問状を公開する。