アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

本紙指摘通り、50億円債権取立不能先の営業をしていた「オウケイウェイヴ」社外取締役(元社長・松田元氏の動向も)

 報告がすっかり遅くなり恐縮だが、詐欺投資会社「RAGING BULL(レージングブル)」との取引で約50億円の債権取立不能が濃厚な「オウケイウェイヴ」(3808。ネクスト。東京都港区)が設置していた調査委員会の調査結果が6月10日に出た。
そして、6月13日には社外取締役だった廣瀬光伸氏(冒頭写真)が辞任している。
調査報告書によれば、オウケイウェイヴはレージングブルと、2021年4月、臨時取締役会で資金運用を承認可決しているが、廣瀬氏はそれより前、2019年ごろから個人もしくは個人会社「エグゼクティブ・パートナー」(東京都杉並区)で投資、のみならずレージングブルのために営業を行い、多額の紹介料(手数料売上の67%相当)まで得ていたにも拘わらず、そのことを秘してオウケイウェイヴの取締役会に出て決定決議に賛成していた。
本紙ではすでに調査報告書公表に先立つ5月段階で3度に渡り、こうした廣瀬氏の行為を報じていた。
 レージングブルが逆に廣瀬氏を提訴した訴状などを見ると、廣瀬氏はレージングブルのスニール社長(横写真)と共犯とも思えるのだが、調査報告書は、オウケイウェイヴに対する善管注意義務違反・忠実義務違反は認められ、また利益相反もあるとするが、詐欺の共犯とまではいえないとしている。
しかし、善管注意義務違反・忠実義務違反など認められる以上、オウケイウェイヴはなぜ廣瀬氏を解任ではなく、辞任なのだろうか。
そもそも、オウケイウェイヴとレージングブルが知り合ったのはオウケイウェイヴの福田道夫社長が人を介して、調査報告書では紹介料はもらっていないとされたが創業者で元社長の兼元兼任氏も取引がありレージングブルに提訴されている、約50億円の債権取立不能先がレージングブルであるとの公表がともかく遅かった、「当該取引先に対する資産運用の委託に関して手数料その他の名目での金品を受け取った事実はないと否認しています」との廣瀬氏の虚偽の言い分をオウケイウェイヴのIRに載せていた事実など思えば、調査報告書の他の取締役の善管注意義務違反はないとの結果も、この調査費用はオウケイウェイヴから出ていること、任意調査の限界など思えば、鵜呑みには出来ないのではないか。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧