本紙では昨年半ばから、大阪府警が手掛けているボイスチェンジャーで声を替え女性に成りすまして営業をかけ、無価値の独自暗号資産(仮想通貨)をビットコインに交換させた詐欺事件についてウオッチしている。
この資金の一部が政・官界に流れた重大疑惑があるからだ。
1月19日には首謀者・山田大紀被告(冒頭左写真)、その妻・山田笑花被告、幹部の倉嶋珠生被告らの初公判があったが、3名とも起訴内容の認否を留保したという。異例といえるが、代理人弁護士は今後、詐欺について認める可能性があるといっているとも報じられている。
翌20日には、この件で営業をしていたと見られる天明拓海容疑者(冒頭右写真。24)が詐欺容疑で追加逮捕されている。当局筋によると、府警は今も余罪の捜査を続けているし、山田被告の裏にいると見られるS氏も狙っているとのことで今後も注目したい。
そんななか、本紙の元に新たに暗号資産案件がもたらされた。
こちらの被害総額は、山田被告らの10倍以上の約200億円、被害者は数千人に及ぶ可能性があるという。
「GXTTプロジェクト」と呼ばれているもので、20年3月から21年6月にかけてのことと見られる。
これほど資金が集まったのは、月利25%もの高配当を謳い、マルチ方式で販売した点も大きいようだ。
冒頭の山田被告らの案件同様、営業をかけたのも、被害者もほとんど若者。そしてネット、スマホを通じてで、一度も会うこともなく出資している点も共通している。
本紙ではその首謀者と見られる者の存在を7人確認している。
横に抱げたのはその内の2名。
守川真二氏(右)と、森山さとみ氏(左)。森山氏は料理研究家として知られ、その信用で購入した者も多いようだ。