アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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本紙指摘の詐欺疑惑人物が名前を変え、公益財団法人舞台に暗躍

 18年11月に事件化した「SENER(セナ)」の件をご記憶だろうか。
架空と思われるSENERという米国の投資会社へ、高配当(最大月20%)とマルチ方式で投資を呼びかけ、約6000人から約80億円を集めた実質、詐欺事件。この約80億円の9割以上は現金ではなく暗号資産(仮想通貨)のビットコインで送らせていた。
「実質、詐欺事件」といったのは、結局、誰が架空のSENERでの投資話を作ったのか解明できず、また暗号資産のためカネの行方を追跡できず、事件化したものの、その容疑は金融商品取引法違反(無登録営業)に止まったからだ。
このSENERの件、本紙では事件化する1年ほど前から何度も取り上げたが、この架空投資話の宣伝で雑誌に出たり、セミナーを開催しセッセと宣伝に務め逮捕、有罪(執行猶予)になったのが柴田千成氏だった。
彼が宣伝に利用した雑誌とは、具体的には「エール」という季刊雑誌だが、同誌副編集長で、同誌の総販売元である「和ごころ和円」の代表が「辻洋一」なる人物だった。
そして、この辻氏にも、「類は友を呼ぶ」ということか、詐欺疑惑が出ていたことから、本紙では17年9月に取り上げているのだが、この辻氏が名前を代え、また投資詐欺と思わないわけにはいかない行為をしていることが判明したので報じる。
その舞台だが、本紙ではつい先日、「ポータ工業」(東京都江東区)という警視庁御用達企業が事件屋に介入されているとする第1弾記事を報じたが、そのポータ工業の創業者にして代表だった後藤恒男氏(87)が2012年2月に設立した「日本防犯安全振興財団」がそれ。
一般社団法人として設立されたが、約半年後には内閣府認定の公益財団法人に。後藤氏が長年、ポータ工業で警視庁を始め全国の警察を中心に公的機関と取引して来た信用あってこその認可と思われる。
後藤氏が代表理事を務めていたが、19年6月退任。
代わって、「佐々木文子」なる者が代表理事に就いているが、彼女の背後には事件屋、そして反社会勢力がいると見られる。
そして、この財団の住所だが、長らくポータ工業内に置いていたのだが、昨年7月、新橋駅前のビルに移転。
そして、そのころからこの財団の名刺を持ち、その信用で投資を積っていたのが前出・辻氏なのだ。
ただし、その名前はまったく変わっている。
横に掲げたのは、その辻氏が配っていた名刺。
理事長補佐の肩書の方の「金崎耀」の方の住所は財団の転居先。
だが、企画室の肩書を名乗る「金崎洋一郎」の方の住所は、代表理事・佐々木氏の自宅住所になっている。
この辻氏、以前から養子になり、辻から「西本」姓を名乗っていた(「塩月」姓のことも)。そして、さらにその後、「金崎」姓の者の養子に代わったようだ。辻や西本、塩月では悪名が高くなり利用価値がなくなったためだろう。

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