11月25日、東京地裁で判決言い渡しがあり、朝倉佳秀裁判長は、岡田和生氏(冒頭写真。79)に対し、同氏が2017年6月まで会長に就いていた、パチスロ大手「ユニバーサルエンターテインメント」(以下UE略。6425。JQ。富士本淳社長=下右写真。東京都江東区)に対し、20億円以上の支払いを命じた。
岡田氏は控訴すると思われるが、この支払いは仮に執行することができるとしているので、控訴したからといって、UEがその気ならこの支払いを先延ばしすることはできない。
1999年には日本長者番付1位になったこともある岡田元会長だが、UEは、67・90%で同社筆頭株主の岡田ファミリー企業「オカダホールディングスリミテッド」(香港)の岡田氏保有株を即座に差押えする模様で岡田氏にとっては打撃だろう。
この判決、株主代表訴訟の結果で、この提訴内容に関しては本紙で20年2月に取り上げているのでそちらの記事をご覧いただい。
UE自身が今回同様の3件の不正行為につき、当時、会長だった岡田氏に善管注意義務違反ないし忠実義務違反があるとして17年11月に提訴していた件の1審判決が出た(岡田氏への支払いを認める)際に報じたもの。ただし、なぜかUEはこの3件の不正行為を認定した特別調査委員会費用の約2129万円分しか訴えていなかった。そのため、株主はそれはおかしいとして提訴していた。