現在発売中の『週刊新潮』のマネー欄で、また本紙既報のネタが取り上げられている。この4月以降でもコロナウイルス用マスク詐欺、お寺乗っ取り事件、そして今回は宗教団体「幸福の科学」の政治団体「幸福実現党」の初代党首を務めたこともある饗庭浩明氏(54。直道から改名)の疑惑など。
この饗庭氏、現在は「JCU」(東京都港区)という一般社団法人を設立、その専務理事として、米国保守主義と連携した政治活動を行っているが、その資金捻出のため「リバティー」という暗号資産(仮想通貨)発行で約7億5000万円、その次はカンボジアでの銀行開業を謳い約1億5000万円を集めたものの、どちらもひじょうに怪しい実態を本紙では20年10月に報じていた。
さらに本紙では米トランプ前大統領だけでなく、安倍晋三前首相の妻・昭恵氏も広告塔役にしていたことも報じていた。
今回の新潮記事は、この暗号資産(あの巨額詐欺事件に発展した「テキシアジャパン」の摘発を逃れるためにアリバイ上場した疑惑が出ている暗号資産「WFC」と同じ海外仮想通貨交換所に上場)、カンボジアでの銀行開設はむろん、その後、トランプ前大統領を支援し、昨年11月の大統領選直前には「トランプ再選支援基金」、さらにトランプ氏が落選した後は「トランプ革命支援金」名目で寄付を募ったことを報じている。
だが、わが国でもそうだが、国会議員などが外国人から寄付を受けることはそれによる影響力で政治が歪められてはいけないから禁止されている。また、1000万円以上寄付した場合はトランプ氏と面会できるとしていたが、面会目処が経たず中止にしたとの関係者のコメントを紹介している。
ある関係者によれば、
「この2つの名目でそれなりの資金が集まっているのは間違いありません。私の記憶では、100万円以上の寄付をしたらトランプに会わせるといっていたと思います。詐欺疑惑だけでなく、仮想通貨『リバティー』販売で集めた資金はJCUと饗庭氏個人の口座に入金されていますが一切申告されておらず、国税も注目しているはずです」とも。
なお、饗庭氏が寄付を募っているJCUのユーチューブチャンネルを見ると(横写真)、先の大統領選でトランプ氏は勝利していたはずだし、トランプ氏の発言が問題としてツイッターが永久凍結されるなどとんでもない話で、そのために、不正のできない選挙システム開発、自由な言論を護るメディア・プラットホームを作るとしている。が、本当に大丈夫なのか?