本紙が掲載した女性スキャンダル記事を巡ってのことであることなどから、約1年半に渡りウォッチして来た「青山メインランド」西原良三社長に対する恐喝事件――その被告とされていた松浦正親氏らの無罪が確定したことは先日お伝えしたが、その無罪判決の詳しい内容がわかったのでお伝えする。
本紙がこの間、この事件をウォッチしてたのは、松浦正親氏らが、本紙が報じていた青山メインランド・西原社長の女性スキャンダルネタを、元総会屋で反社会勢力認定の竹之内昌虎氏を、自分らが派遣したことは秘して本紙・山岡に接触、説得させて、その記事の西原社長の顔写真を削除、西原氏の名前をイニシャルに替えさせた事実があったからだけではない。
松浦氏らはその謝礼に西原社長から100万円もらった席で、本紙・山岡は他にも西原社長のネタを7、8個持っており、それは人が1人、2人死ぬようなネタだと告げ、西原社長を畏怖困惑させ1000万円を出させたとして、それが恐喝に当たるとして逮捕されたわけだが、本紙・山岡にすれば、恐喝かどうかはともかく、人が1人、2人死ぬような西原氏のネタを7、8個持っていないわけで、松浦氏は虚偽主張をしていたことに変わりはない。しかもその主張は、何の事情も知らない者がそんな話を聞いたら、本紙・山岡も松浦氏らと共謀していたとも疑われてしまう迷惑極まりないものだ。だからこそ、本紙・山岡は検察側の証人にも立ち、松浦氏の代理人弁護士や植田顕二氏らが竹之内氏に虚偽証言させた可能性もあると証言したわけだ。
そして、判決文(以下、『』内は一部省略、要約したもの)は、松浦氏の主張に添う証言をした竹之内氏につき、以下のように、「信用できない」と断じていた。
「9月18日の(代理人弁護士らとの)面談における竹之内の発言に照らせば、竹之内が松浦から金銭を受け取ったとの点については法廷で事実と異なる供述をした疑いが強く、このことは竹之内の供述の全体の信用性を低減させる。また竹之内は西原に関するネタについて、山岡から聞いたことについては、面談の席で中村弁護人から確認されると『していましたよ。プロダクションとしての話なんやということを言ってました』と答えたが、この発言よりも前の時点では『それは覚えていない。何でかというと聞いてもわからんけ』と答えていた。そうすると竹之内が山岡から何を聞いたのかについて具体的な答えをしていない状況で、中村弁護人からの『何か他にもネタがあるんだという話は出ていないんですか』という質問に対して迎合するかたちで、『言いましたよ』と肯定した可能性がある。他方、竹之内は中村弁護人から『本当のことを知りたい。記憶の範囲内で』等と繰り返し聞かれたことを照らすと、竹之内は翻意して体験した事実を語ったと見ることができる。そこでさらに検討すると、竹之内は(本紙・山岡が証拠提出した竹之内氏との電話会話録音において)松浦に対し、山岡が協力してくれると思うと述べ、伝えたと。この電話で山岡から西原のネタ等の話を聞き、そのことを松浦に伝えたことについては何も述べていない。以上のような竹之内の供述経過、さらに竹之内が松浦に金銭授受について事実と異なる供述をした疑いが強いことを踏まえると、本件記事の抹消や変更を山岡に依頼した際、山岡から、『この話は根が深い、西原について女性の話はひとつやふたつではない、女性問題に限らず人が姿を消す、人が消える』などと松浦に伝えたという竹之内供述は信用できない」。
そして、その上でそんな信用できない、人が1、2人死ぬような西原社長のネタを本紙・山岡が7、8個持っていると言った、松浦氏の動機につき、判決はこう述べていた。