本当に、追い詰められた者は何をいうかわからない典型例といえるのではないか。
1月15日午前9時45分から東京地裁であった「青山メインランド」西原良三社長に対する松浦正親被告らの恐喝事件公判での、弁護人の中村信雄弁護士(冒頭写真)の最終弁論の内容についてだ。
本紙既報のように、本紙・山岡は昨年12月17日、この事件に関して検察側証人として出廷し、証言した。
詳細は同記事をご覧いただきたいが、検察側の見方は、本紙で西原社長の女性スキャンダル記事を書いたところ、正親被告は自分の存在は秘し、知人の元総会屋・竹之内昌虎氏を本紙・山岡に接触させ、「アクセスジャーナルは下世話な下半身記事など対象外でしょう」旨、いわせて本紙・山岡のプライドをくすぐり記事中の西原社長の名をイニシャルにし、写真は削除させた。そして、そのお礼として正親被告らは西原社長に100万円もらったことに味をしめ、その席で、西原社長のネタを山岡は「他にも7、8本持っている」、「これは根が深い」、「それは人が1人、2人死ぬことになる内容」などといい、西原社長を畏怖困惑させ、新たな記事が出ることを止めるためとして後日追加で1000万円を受け取ったというもの。
これだけ見れば、本紙・山岡の共犯を疑う向きもあるかも知れないが、本紙・山岡はこの件で捜査が始まるまで竹之内氏の後ろに正親被告がいたことも知らなかったし、正親被告らの初公判での検察の冒頭陳述で、「他にも7、8本ネタがある」などといっていたことを始めて知った。記事の修正にしても、金銭の対価など求めず応じたものだ。つまり、完全なデッチ上げなのだ。その証拠に、本紙・山岡はこの件で逮捕もされなければ、1度の事情聴取すら受けていない。
ところが、その後、こうした正親被告の供述に沿った証言を証人尋問でした前出・竹之内氏との電話会話のなかで、「(恐喝の1000万円を丸々)もらったことにしてくれ」(この点は、竹之内氏から証人出廷する前に嘘の証言をするということで詫びの電話あり)、「他にも7、8本(山岡はネタを)持っている」などと証言したのは、中村弁護士らから作文を読んでくれと頼まれた結果だと本紙・山岡はいわれる。
そんななか、検察側から本紙・山岡に証人要請があったことから、真実を話したに過ぎない。また、その竹之内氏との電話での会話の音声録音なども証拠として提出した。
この“偽証”の件は、正親被告はむろん、弁護人自身ももし虚偽であれば絶対に見過ごせない証言だろう。ところが、驚いたことに、昨年12月17日の山岡に対する反対尋問のなかで、この件につき弁護側は一切触れなかった。本紙としては、音声録音という物証が提出されていることから反論したくてもできなかったのだと思っている。
ところが、この日の最終弁論で中村弁護士は、「本紙・山岡が正親被告から恐喝したカネの一部をもらっており、そのことを明らかにしない代わりに、警察に協力して虚偽の証言をした」旨の意見を述べたのだ。
どういうことか?