アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第37回「お茶の水の青春」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

去年から思うことは、都内の主なJRの駅が次々にリニューアルしたことだな。新宿、渋谷、原宿、飯田橋とか、あれまあの変わり様だよ。なかでも「おおっ、やっと変わったか」と感無量だったのは御茶ノ水。
この駅、もう50年以上もそのままって感じで、暗い、ホームが狭い、エスカレーターもエレベーターもない、トイレが狭くて汚い、と病院や大学がこれだけ集中している町にしては、取り残されたような古びたローカル駅だったのだ。
このお茶ノ水、10代から今までどんだけ乗り降りしたか数え切れない。別にこの駅から大学とか職場に通っていたわけではない。お茶ノ水駅から神保町にかけて圧倒的に本屋、古本屋、古レコード目当てだけど、B級グルメ的にも定食、キッチン、カレー、ラーメンの宝庫だし、レトロな喫茶店も多い。そんなお茶ノ水にちょくちょく行くようになるのが中学2年の頃、1967年の秋ごろだった。
当時、前衛マンガや「カムイ伝」連載で大学生に人気のあった月刊『ガロ』を読み始め、マンガ少年だったこちとらは「世の中にこんな面白いマンガがあったのか!」とカルチャーショック。古い『ガロ』も欲しくなったのと、水木しげるの昔の作品も読みたくなり神保町の古本屋を巡ることになった。当時、サンコミックスという出版社で水木しげる作品集を出していて何冊か購入した(1冊240円)。それでもっと古い作品集がコダマプレスという出版社から出ているのを発見、神保町の古本屋では1冊100円で売っていたのだ。さらに探していると、昔の貸本劇画とか新刊本屋では見られない掘り出しものが出てくるではないの。

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