アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

ポスト安倍の悪夢も――二階・菅が描く小池百合子都知事再選後のシナリオ

現在、都知事選(6月18日公示。7月5日投票)真っ盛りだが、残念ながら、小池百合子氏の再選は確実といっていいだろう。
公示少し前の5月29日、以前から指摘されていた、小池氏のカイロ大学卒業に疑問を呈した記述もある辛口の単行本『女帝 小池百合子』(著者・石井妙子氏。文藝春秋刊)が出版され話題に。
このため、小池氏に不利になるとも見られていたが、6月8日、カイロ大学が学長名で、小池氏がカイロ大学を卒業したのは間違いないとする声明を出し、翌9日、駐日エジプト大使館がその声明文書と翻訳文を発表。さらに6月15日には小池氏が疑惑が出ている卒業証書の原本を選挙スタッフを通じて公開したことで問題視されなくなった。
ある政治ジャーナリストはこう見る。
「カイロ大学がこの時期に声明を出したのは、エジプト政府の圧力があった可能性がある。欧米の大学なら、疑惑が出た時点で大学独自にキチンと調査するはず。だが、ある意味何事もなあなあで通るエジプトだからこれまでキチンと調査せず、いまごろ声明が出されたのは政府や軍の影響力が強い国ならではで、エジプト政府側の打算もあってのことと思います。これで小池氏はセーフどころか、単行本(『女帝』)は小池氏の自伝のような内容でもあり、逆に彼女の宣伝になっている感じさえします」
6月10日までには、小池氏を都内男性が、カイロ大学卒の偽造有印私文書行使罪容疑で東京地検に告発したことが明らかになっているが、これでは受理にならないだろう。
そんななか、都知事再選の暁には、その小池氏をわが国初の女性首相に担ぎ上げる選択肢も含めたポスト安倍のシナリオを、自民党の二階俊博幹事長らが描いているとの情報が永田町筋から入って来た。
どういうことか?

 森友・加計・桜始め度重なる疑惑の上、コロナ対応の不出来、黒川元検事長問題、そして河井夫婦の逮捕もあり、安倍政権の求心力がなくなったのは明らか。そして既報通り、すでに二階幹事長、菅義偉官房長官らは安倍首相を見限っているのは間違いないと、永田町筋の複数の事情通はいう。
6月15日、河野太郎防衛相が「イージス・アショア」の配備計画停止を発表(24日には撤回決定)した。これも安倍政権にとっては打撃である上、日米安保戦略を見直すことになるわけで、米トランプ政権からこれまたいろいろ無茶をいわれる可能性が高い。
「河野防衛相は停止の重大な理由として、アショアのブースターがどこに落ちるかわからない技術的問題を上げているが、そんなことは配備計画時から専門家の間では常識。本当の問題は、作動時に超強力なレーダー電磁波が出ることによる健康、他の機器の被害で、昨年秋にはメーカー側は白旗を上げていたがそのことは伏せられていた。で、なぜ今なのか?
河野氏は菅官房長官には事前に伝えていたし、二階氏には伝えてなくて怒ったもののすぐ了承したのは、もはや安倍政権の新たな打撃になってもいいし、また、数々の問題でもはやトランプ大統領の再選はあり得ないと見ているからですよ」
しかも、このイージス・アショアのためのレーダー(SPY7)は米ロッキード・マーチン社が採用(増幅器は富士通製)されたが、同社は米イージス艦で実績なく技術的にも疑問であるところ米政府側が強力に安倍首相側にいい寄り決定されたもので、ヘタをすれば、“第2のロッキード事件”になる可能性もあるとも。
それはともかく、二階・菅氏はこのイージス・アショア停止で河野氏の国民的人気が高まるなか、いまポスト安倍といえば、禅譲で岸田文雄自民党政調会長、対抗で石破茂元幹事長が本命といわれるが、実は河野氏のシナリオを描いているという。
「大臣就任で封印しているが、持論の反原発でも国民受けがいい。もし、イージス・アショアの件も関わるFMS(対外有償軍事援助)や辺野古の問題で政府に抗議し防衛相辞任なんてなれば一気に最有力候補に。二階・菅の2人にとって、かつての“神輿は軽くてパーがいい”の言葉ではないが河野は扱い易いから。それに河野は米ジョージタウン大卒で、安倍の“なんちゃって留学”と違い米人脈もある。その点、石破は原理主義者で扱いにくい。それに石破が総理になれば麻生副総理が外れるのは必至ですし。だから石破はあくまで当て馬。また岸田では安倍は院政を敷きかねないから選択肢にないわけだ」。
そして、ボロが見え、かつてほどの人気、力はないことから河野氏の後塵を拝するものの、前述のように小池氏も二階・菅氏らにとってはポスト安倍の選択肢の一つとも。
で、その時期だが、現状では、安倍首相はコロナ第2派対策など今後のスケジュールを睨むと、今年9月に予定される臨時国会の冒頭解散と見る。
「実はもう東京五輪中止は決まっています。ですが、今それを発表すると自分の打撃になることから、安倍は10月まで正式発表は待ってくれとICOに頼み込んだ。その正式中止発表の前に解散、総選挙となればその慌ただしさに五輪中止のマイナス影響は紛れると見てのことです」。
それにしても、まったくというほど公約を果たしていない小池氏が“パフォーマンス”だけで都知事再選間違いなしどころか、首相の芽(9月の解散総選挙が決まれば都知事を3カ月もせず辞し衆院選立候補へ)さえあるとは、わが国の政治はいったいどうなっているのか?

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧