アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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機能しない「検察官適格審査会」ーー3度目の罷免審査請求中に退任した畝本直美検事総長

周知のように、畝本直美氏(64)は8月12日、約2年の任期を務め、検事総長を退任した。初の女性総長だった。後任には、川原隆司東京高検検事長(61)が就いた。
畝本氏は2024年7月9日に検事総長に就任したが、辞任までの間に3度、検察官としての適格性が欠落しているとして、検事総長罷免を求められていた。
主な理由は、①東京高検検事長だった時、例の自民党議員85名のパー券裏金問題で全員を不起訴にした件、それに②検事総長就任後、袴田事件で再審無罪が確定したにも拘わらず、検察が上訴しなかったことに対し、「到底承服できいない」等の総長談話を発表し、未だ犯人視した件。
検察には「検察官適格審査」なる制度があり、誰でも国民は検察官につき適格性の審査を求めることができる。
その点、畝本氏は①自分の出世のために不起訴にしたとしか思えず(不起訴後、国民から検察審査会への異議申立が続発)、②は「名誉毀損」だとして現在も民事訴訟中で、検察官の適格性を欠くと思わざるを得ないというわけだ。
審査請求申立がされたのは24年12月3日、25年6月3日、26年5月18日の3度。申立人は秋山信孝氏と加藤弘吉氏。
本紙は、1度目の申立直後の24年12月、それに2度目の申立も1度目同様、申立書が返戻(=門前払い。25年7月17日=横写真=。1度目の返戻は25年1月20日)され、次なる手立てとして、検察官適格審査庶務担当者を警視庁丸の内警察署に「信書隠匿罪」(刑法第263条)で告訴したものの、これも訴状を受け取ってもら得なかったことも含め25年9月に報じていた
今回は、畝本氏の検事総長退任を機に、秋山氏ら(この申立に賛同した署名者は現在までに1万6461人)による罷免審査請求申立の顛末を報告する。
詳細は2度目の記事をご覧いただきたいが、秋山氏らが信書隠匿罪で告訴したのは、1度目の申立書を審査会に送っても審査会の審議に供されず、申立書の送り先の審査会庶務担当から送り返された(門前払い)ことから、2度目の申立の際は審査会庶務気付けで、審査会で審議する11名にも個別にレターパックを送付(横左側写真)したところ、これが庶務担当側で勝手に開封され、しかも11名に渡されることなく、同じく返戻されて来たためだった(刑法263条=信書の秘密を犯し、また他人宛信書を渡さず隠匿)。
そして、3回目の罷免審査請求申立は今年5月18日に出されていた。(*申立書←ココをクリックすれば見れる)
この3回目の申立書によれば、1回目の返戻に対し、庶務担当の越権行為だとして「行政不服審査請求」をしたところ、鈴木馨祐法務大臣(当時)名で、「申し出に基づいて同審査会が審査に付すべき法的義務が生じるものではない」との記載があったが、秋山氏は憲法16条(請願権)があり、庶務担当が勝手に門前払いすることが請願権を侵害するのは明らかだし、前述のように、2回目の申立の際に念のため審査会担当11名に当てたレターパックを勝手に開け、11名に渡すこともなく返戻したのは犯罪行為とさえ思える悪事と記している。
「木原事件」につき、「事件性なし」と記者会見で公言した露木康浩・警察庁長官(当時)に対し、何度告発状を出しても返戻される件同様、制度としては存在してもそれは建前上のことに過ぎず、実際には、検察や警察のトップ等に関しては、組織が門前払いし、問題とされる発言や行為につき検討課題にさえ上らせないということではないのか!?
そして、3度目の申立の結果が出る(お決まりの返戻だろうが)前、畝本氏は検事総長退任となったわけだが、その辞任が決まった後の8月5日と、辞任後の8月18日、秋山氏は警察官適格審査会に電話を入れ、庶務担当と会話している。
以下は、その交信を秋山氏がまとめたものだ。
これを見れば、組織防衛(?)の愚かさが透けて見えるので最後に紹介しておく。

〇令和8(2026)年8月5日(水)10時04分~(18分32秒通話)
前日届いた昨年度(2度目)の返戻通知が意味するものは、私たちのレターパックが庶務担当により当事者の承諾なしに開封され、名宛人の誰にも届けられ
なかったことの証拠であり、庶務担当による「信書開封罪(刑法133条)」ならびに「信書隠匿罪(刑法263条)」、さらには憲法第21条の「検閲の禁止」にも問われると強く抗議した。
前回応対したMs.ハヤギは不在で他のスタッフとの問答になり、
「この処分の責任者は誰か? いかなる権限をもって実行したか」
の当方質問には、
「審査会運営細則に沿って処理している。責任者は大臣官房人事課長」
と答えた。更問の「では、その運営細則とやらは、信書開封罪、信書隠匿罪、さらには検閲禁止などより上位と主張するのか?」
に対しては、
「それは、秋山さんの解釈であり、それ以上は訴訟でもするしか・・・」
と開き直った。

〇令和8(2026)年8月18日(火)14時14分~(18分50秒通話)
前回不在だったMs.ヤハギが応対。
本日で5/18付け(3度目の)申立てから3カ月経過したが処理結果はどうなったか? の問いに対して、
「現在調査中」の答えを繰り返す。
「対象である畝本総長は既に退任しているのに、3カ月以上も何を調査しているのか!」と強く反論しても、
「調査の内容についてはいっさい答えられません」と暖簾に腕押し状態。
「このままトボケてナシのつぶてで終わりか?」には、
「結果が出れば、いつも通知しています」と居直る始末。
「あなたは日本語を理解しているのか! 結果が出れば、というのは出ないこともある、の裏返しではないか。いつまでに結果を出して通知する、と明言せよ!」についても、一つ覚えの
「いっさい答えられません」の繰り返し。
これ以上の問答は時間のムダと見切り。
彼らのすてゼリフ(訴訟しろ)を前提に「信書開封」、「信書隠匿」を明確に否定しないことを確認し、責任者として運営細則に基づく処理責任者が大臣官房人事課長であると念押しして、個人名を取り付ける。

秋山氏らは、かくなる上は、「検閲~信書隠匿」の国家賠償請求訴訟を考えているという。

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