12月3日、大手メディアでは全く取り上げられていないが、畝本直美検事総長(右写真)に対する罷免を求める申立書が法務省に提出された。申立人は秋山信孝(左下写真)、加藤弘吉の両氏。
本年7月に就任したばかりの畝本検事総長だが、袴田事件の控訴断念を表明した異例の談話が「袴田さんを犯人視するもの」と袴田さん弁護団から強く抗議され、世論の反感をかったことがある。
さらにいま市民が疑念を持っているのは、畝本氏は総長就任前、東京高検検事長であり、裏金問題を捜査・指揮する立場であったが、「裏金5人衆」をはじめ自民党幹部全員を不起訴処分としたことだ。これに対し「検事総長昇進への布石としての国策捜査だったのではないか」との声も出ている。実際、検事総長の適性を問う署名には6100人(12月13日現在)が署名している。
今回の申立内容の詳細は、YouTube動画「裏金議員を不起訴にした畝本直美検事総長をクビに」(右下写真)をご覧いただきたい。
ここで申立てをした先の法務省下「検察官適格審査会」について、あまり知られていないので一言触れておくと、一般市民でも検察官の適格性を審査するよう求めることができる制度だ。「一般の方から特定の検察官について、その適格性を審査してほしい旨の申出があった場合には、検察官適格審査会において、随時審査を開始するかどうかを決定する」(法務省ホームページ「検察官適格審査会」より)。実は本紙でも4年前、市民グループが林眞琴検事総長(当時)の罷免を求め記者会見したことを報じているので、こちらもあわせてお読みいただきたい。