昨12月1日夕方、大手マスコミは一斉に、警視庁捜査2課が、トヨタ自動車の車両販売名目で現金を騙し取った詐欺容疑で、「KM international」(東京都清瀬市。昨年8月、破産手続き開始決定)のオーナー・田中剛容疑者を逮捕したと報じている。
直接の逮捕容疑は、東京都品川区の自動車販売会社に対し、2023年9月ごろ、トヨタ自動車のアルファード1台を、すぐ納車できるようにウソをつき、購入代金約970万円を同社に振り込ませたというもの。
だが、実際の被害は、同じ手口で、2022年1月以降、5社から25台以上、総額3億円以上と見られる。
大手マスコミは「逮捕」と報じているが、本紙は早くからこの件を取材し、別件容疑で、すでに田中容疑者は11月11日に逮捕されたことを報じていた。そして、その記事のなかで、トヨタ自動車販売名目の詐欺の方で「再逮捕」されると予告していた。最大勾留期限は原則10日間 + 延長10日間 = 20日。本紙既報の最初の逮捕が11月11日だから、計算が合うだろう。
また、本紙は田中容疑者の今回のこの容疑につき、田中容疑者の実名を上げ、すでに今年7月9日に報じていた。
本紙がこの件に関心を持ったのは、その記事のタイトル通りで、大物増資ブローカー、さらに背後には大物反社も関与しているとの情報を得ていたからだ。
その2つの記事のタイトルを以下に掲げるので、今回逮捕を機会に、ご覧いただければ幸いだ。
大手マスコミの報道だけでは、単なる詐欺事件の一つに過ぎないが、人脈的に見た場合、もっと拡がりのある事件であり、手前みそだが、田中容疑者の顔写真を載せているのも本紙だけではないか。
なお、今回の大手マスコミ報道の一部は、田中容疑者がトヨタ自動車の幹部と親交があったといって信用させていたことを報じているが、これは遠慮してのことで、実際はトップの豊田章男代表取締役会長のことを指す。
〇警視庁が捜査中の「高級車」詐欺事件――大物増資ブローカーも関与か。背後に大物反社も?(2025.7.09)
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