アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「マンション大規模修繕工事業界のドン」の正体(3)

この連載(2)で、設計コンサルタント会社「T.D.S」(東京都中央区)元社長・会長で現在は顧問の岡俊英氏(冒頭写真。70)は、大規模マンション修繕工事の業界で、大きな力を持っているらしいことが何となくわかっていただけたかと思う。
とはいえ、連載(2)で具体的に上げた大規模修繕工事をしたマンションは、T.D.S社員が住むマンション5つ、T.D.Sと仲のいい別の設計コンサルタント会社D社社員の住むマンション3つの計8つに過ぎない。
これだけで、岡氏がこの業界の「ドン」とはいえないだろう。
むろん、岡氏が「ドン」といわれるのは、大規模修繕工事の施工会社をどこにするか指名する権限を実質持っているからなのだが、では、その力を何に依っているのか?
結論を先にいえば、実質、岡氏が複数の業界団体を牛耳っているからだ。
その一つが、連載(1)で披露した「告発文」に【2. コンサルタント会社選定の実質的支配】に出てくる一般財団法人「首都圏マンション管理サポートセンター」(東京都台東区)だ。
 この財団法人は、マンション管理組合がマンションを健全な状態で管理、維持、保全するためにサポートすることを謳い、その一環として設計コンサルタント会社の紹介も行う。
連載(2)で具体的に取り上げたT.D.Sの大森勇社長の住む「シティタワーズ豊洲ザ・ツイン」(横右側写真。1063戸)の大規模修繕のための設計コンサルタント会社は、この首都圏マンション管理サポートセンターを介して、T.D.Sと親しいD社に決まったことがわかっている。しかも、大森社長は自宅管理組合の大規模修繕委員会委員長に就いていた。
この首都圏マンション管理サポートセンター代表理事は「竹内明」氏という。
その竹内氏が今年1月まで代表だった「リンテグラル」なる会社(現在、社名変更し、代表も交代)は、同時期まで、首都圏マンション管理サポートセンターと同居し、しかも、竹内氏の後、代表を今年5月までT.D.Sの大森社長が兼務していた(以下に、その謄本掲載)。また、この団体の評議員にはT.D.Sの顧問会計士、顧問弁護士が就いている。
何のことはない。管理組合に対し、第三者的に適切な設計コンサルタント会社を紹介すると対外的に装っているだけで、実際は、もろに岡氏の息がかかった財団と思わないわけにはいかないのだ。

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