警視庁暴力団対策課が本日までに、有印私文書偽造・同行使容疑などで、松澤泰生容疑者(冒頭写真。74)ら3人を逮捕したのは大手マスコミ既報の通り。
松澤容疑者らは不動産管理会社「ハナマサ」(東京都世田谷区)の全株式を譲り受けたとする株式譲渡契約書と株券を偽造。容疑はその有価証券偽造・同行使など。
ハナマサは、スーパー「肉のハナマサ」などを運営していたが、経営が悪化し、スーパー事業は別会社に譲渡。不動産管理の会社になっていた。
ところが、松澤容疑者はそのハナマサの代表に2023年1月就任。そして、同社が所有していた埼玉県東松山市の約4万平方メートルの土地を約10億円で売却。内約8億円を、自分の関連会社に流していたという。
関係者によれば、一緒に逮捕された男は元司法書士で書類作成に精通している。しかし、前社長は雇われ社長で、にも拘わらずその前社長から株券譲渡を受けたことになっていたという。また、もう一人逮捕された女性は松澤容疑者の愛人で、約8億円の引き下ろしなどを行っていたという。
この松澤容疑者、昨年10月、住居侵入と実印を盗んだ窃盗容疑で逮捕され、本紙だけそのことを報じていた。
だが、不起訴になり、松澤容疑者から「自宅に入ってなぜ逮捕なんだ? 冤罪だ」と主張され、その言い分も記事にしてあげていた。
しかしながら、その件に関しても、関係者によれば、確かに松澤容疑者が賃借人ながら、実際には、別の愛人に使わせていたわけで、しかもその愛人は松澤容疑者に何千万円も貢いだ末のこと。松澤容疑者が室内を物色する映像もあり、本紙は松澤容疑者にうまく乗せられたようだ。
この松澤容疑者、東京佐川急便事件(1992年)で、245億円もの特別背任罪で懲役5年の実刑で服役していた“大物”。その後、2006年、「日本エルエスアイカード」(大阪市。大証2部上場廃止)につき株価を上げるために増資を仮想した電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で逮捕されたり、本紙既報のように、やはり上場廃止になった「サハダイヤモンド」(ジャスダック)に深く関わるなど、株の仕手筋としてもその世界では有名だった。



