報告が遅くなったが、6月27日にあった「イー・ロジット」(9327。東証スタンダード。東京都千代田区)の定時株主総会につき報告する。
というのも、本紙では、昨年9月に実施された第三者割当増資と新株予約権を引き受けた結果、25・6%の筆頭株主になっていた「世界のトヨタ」創業者一族の「豊田Holdings」と、2位(17・1%)の「G Future Fund1号投資事業有限責任組合(GFF)」が組んで経営権を掌握も、新株予約権を行使して追加資金を入れない両者の実態を報道。また、その前には「豊田Holdings」の詐欺的正体をスッパ抜いて話題を呼んだが、それを逆恨みした豊田Holdings側から専務に就いていた古閑睦朗氏(冒頭写真)は、本紙が虚偽の報道をし、名誉を傷つけられたとして警察にまで相談していたからだ。
もっとも、そのイー・ロジットの経営権を巡る争奪戦、資金繰りが厳しい豊田Holdingsが「フクジュコーポレーション」(22・5%)に大半の株を譲渡し、そのフクジュが、イー・ロジットの創業者で取締役会長だった角井亮一氏側に付いたことで勝負アリ。そのため、株主総会当日、「G Future Fund1号投資事業有限責任組合(GFF)」の実質、オーナーである「ジーエフホールディングス」(GF略。東京都港区)の代表で、イー・ロジットの代表取締役会長・児玉和宏氏は欠席したのではないかと見られていたが実際は親族に不幸があったためのようだ。いずれにしろ欠席のため、ナンバー2の古閑氏が議長を務めたが、この古閑氏が前代未聞といっていい行動に出た。
午前10時、株主総会が始まるや、イキナリ閉会を宣言した。
詳細は後述するが、角井氏側が代表取締役に推している池田忠史氏は当時、常務執行役員だが、その者にコンプライアンス上の疑義があるから第三者委員会を設けるなどして真偽をハッキリさせないといけないという理由で株主総会を先送りし時間稼ぎを図ろうとしたようだ。
これに対し、出席株主から「(閉会に)異議あり!」の声が上がり、「議長不信任動議」が出された。
古閑氏はこの動議を受け入れず、閉会を主張も、事務局の顧問弁護士などが協議の結果、閉会宣言と動議のどちらが優先されるか意見の相違があるとして30分の休会を宣言。
再開後、株主の決を取ることになり、結局、動議が優先され、角井氏に議長が交代。