東京・銀座のビルに入居していた「フレイ法律事務所」を信用漬けに、非弁行為などで多くの詐欺を働き、本紙も騙していた南谷康宗氏(冒頭写真。52)――行方が知れなくなっていたが、今年1月、住所をスペインに移していたことまで本紙では報じていた。
以来、まったく足取りが途絶えていたのだが、6月7日、福岡市内に現れていたことが判明した。
本紙は2023年6月、奥平陸氏という別の詐欺師が、福岡市内のH氏が代表の金融会社A社を乗っ取っていたことを報じている。
乗っ取られたH氏は刑事告訴するなど徹底抗戦し、A社を取り戻す。ただし、被害金回収を優先し、奥平氏に3億6000万円の債務を認めさせる代わりに告訴を取り下げるのだが、すると奥平氏は支払いの約束を反故に。そのため会社は被害金回収が出来ず、結果、ボロボロになり、売りに出していた。それを、どこからか聞きつけてやって来たのが南谷氏だった。その時、出した名刺が横写真。スペイン移住と並行し、姓も「南谷」から「後藤」に変えていたことも前回報じた通りだ。
「うちは小口の金融会社。全国中、スマホ操作で簡単に借入できるのが特徴。今も毎月1000万円近くの利息も含めた返金の収入があります。
こちらの条件は買収資金は0円でいいから、私が個人保証する4億円ほどの債務を引き継いでもらうことでした。ところが、南谷(後藤)は、債務返済の前に株の名義と代表を自分に変えてくれと。そうでないと自分のスポンサーから融資を受けられないと。しかし、そうして債務返済は反故にされ、毎月の約1000万円の収入だけ取られたらたまったもんじゃない。どこにそんな条件飲む者がいるかと断りました」(H氏)