本紙では昨年6月、千葉県成田市のゴルフ場「大栄カントリー」で、当時24歳だったキャディの自死をはじめ次々と社員が退職した原因として同名のゴルフ場運営会社(吉岡重代社長=千葉県警OB)の下山隆専務(冒頭右写真。*既報のように経済雑誌が実名報道したので、本紙でも初めて実名報道する)にかかるパワハラ疑惑を、同年12月には自死したキャディの遺族が弁護士同席で記者会見を開いたことを報じた。
その結果、本紙にも様々な情報提供や本紙への激励の声が寄せられたが、ここに日記、手紙そしてボイスレコーダーが送られて来た。
日記と手紙には、大栄カントリーの元女性社員に対して社内で連日に及び行われたとするセクハラとパワハラの様子が記され、ボイスレコーダーには元女性社員の両親がゴルフ場に乗り込んで抗議した際、加害者とされる下山専務が詭弁を弄し責任を転嫁するように思えるやり取りなどが記録されていた。
日記、手紙とボイスレコーダーの送り主は、元社員の母親。日記の主は地元の高校を卒業後に大栄カントリーに新卒入社した未成年女性である。(*以下に、母親がその娘に聞き取りしてまとめたパワハラ・セクハラに関して記した手紙全文と、娘の日記の一部を転載)
詳細な内容はあえて割愛するが、高校を卒業し希望に満ちて就職した未成年女性に対するセクシャルハラスメントが、疑惑の下山専務ばかりでなく大栄カントリーの会長・三谷清俊氏(冒頭左写真)からも行われていたこと、メンタルトレーニングと称し人格を否定する罵倒が行われていたこと、それを知りながら多くの社員が見て見ぬ振りをし先輩の女性社員からは「耐えるしかないのよ」などと言われていたことなど、想像を絶する日常が記されていた。
このタイミングでの情報提供は、結果、メンタルに深刻なダメージを受けていたとする元女性社員が回復に向かっていることから、両親がこの事実を世に知らしめたいと決意したとのことであった。また、記者会見までした遺族らに誠意を見せない大栄側の態度にも憤りを感じており、法的な措置を講じる準備を始めたとのことだ。