
京都府警は6月4日、出資法違反(預かり金の禁止)と金融商品取引法違反容疑で男女5人を逮捕した。
大手マスコミ報道によれば、逮捕されたのは投資関連会社「アイリー」(東京都渋谷区)の大川力也容疑者(冒頭左写真。52)、別会社の役員の片岡元容疑者(同右写真。48)ら。
大川容疑者らは元本を上回る配当を約束した上で、2022年1月ごろから23年3月ごろにかけ、京都市内の男性など3人に出資を募り、700万円余りを不正に預かったとして出資法違反、また、金融庁の登録を受けずに、潜水艇を活用した海中探査事業など13のファンド事業への出資を勧誘していた金融商品取引法違反の疑いが持たれているという。
実は本紙は2023年8月、ネタ元の紹介で大川容疑者を取材し、片岡容疑者の記事を書いていた。
大川容疑者が言うのは、うちは真面目な投資事業をドバイを拠点に「FAGT」なる会社で行っているが、自分がドバイにいて目が届かないことをいいことに、幹部(CFO)に取り立てた片岡容疑者が業務上横領を行っていたとして、現在、警察に告訴しているのでその悪事を是非報じてくれとのことだった。
大川容疑者によれば、すでに告訴は受理になっていると。そして、確かに内部資料などの裏づけはシッカリしていたので報じた。
だが、それからほどなく、『週刊新潮』の「マネー欄」で、大川容疑者は100億円規模の投資詐欺をしているという記事が載っていることを知り驚く。
要するに、分け前を巡っての仲間割れ。
『週刊新潮』にネタを提供したのは片岡容疑者で、互いに刺し合っていたわけだ。
警察発表では彼らはこれまでにあの手この手で、高利を謳い、無登録でたくさんのファンドへの出資を募り、全国のおよそ1万5000人から総額60億円以上を集めていたという。
しかし、そのファンドのほとんどはポンジスキームで、今回逮捕容疑の後には詐欺容疑も視野に入れているのでないか。



