≪連載（４２５回目）≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー　今週の相場展望（４月21日～４月25日）

プロフィール　投資歴26年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、２に「需給」を読む力、３に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週金曜日の日経平均株価の終値は、３４,７３０円と前稿比＋１,１４４円（※前項比▲195→　▲3339→　▲557→　＋624　→＋166　→▲269→　▲1621→　▲372→　＋362→　▲785→▲360→＋1481→▲739→▲705→＋193円（大納会））の大幅上昇となった。

その後日経平均先物は、イースターの休場があったため小動きで推移し３３,６５０円で引けるも、その後、トランプ大統領発言で、パウエルFRB議長解任の話がでるなど週明けが非常に心配だ。2025年の最安値は4月7日（月）３０,７９３円。2024年8月5日は31,156円のフラッシュクラッシュがあった。

ドル建て日経平均の終値は２４４ドル（※233.3→　231.3→　246.3→　252→　249.3→　250→　247.7→　257.7→　256.5→　255.8→　255.8→　257.3→　247→　247.5→　252.6　→246.7（大納会））。こちらの最安値は4月7日に211.2ドルがあった。

NＹダウは、週間で－1,071ドル安となる３９,１４２ドル（※前稿比＋1898→　▲3269→　▲401→　＋497→　▲1314→　▲1039→　＋413→　▲1,118→　＋243→　▲242→＋121→＋936→＋1550→▲794→＋151→▲259）。※最高値は2024年12月5日の45,074ドル。　※4月7日に36,612ドルが直近最安値。

ナスダック100は１８,２５８Pと、前稿比－702P安（※前稿比＋1562→　▲1,883→　▲473→　＋49→　▲496→　▲683→　▲730→　▲501→　＋624→　▲23→　▲296→　＋333→　＋594→　▲450→　＋183→　▲175）であった。※4月7日に16,542ドルが直近最安値。

先週は、じわじわ日経平均株価指数が戻ったものの、出来高が細った上昇で、１日当たりの売買代金は3兆円台という有り様。日本に関しては赤沢経済再生大臣が、米国と関税交渉を笑顔でこなしたことでいくぶん明るさが見えてきたが、米中の対立はエスカレートの度合いを増し、関税の報復合戦を越えて特定品目の輸出制限に移行しているため、全体としてはいや～～な雰囲気となっており、腰の入った買い資金が入ってきている雰囲気はまったくない。
ただ米国債市場は、先週に関してはなんとか安定してきているので、今はかろうじてリバウンド局面なんだろうか?

しかし、トランプ大統領はやつぎばやに問題を起こし続ける。週末に以下の２つのニュースが出て、筆者は拒絶反応から心が晴れない。
１つ目は、パウエルFRB議長を罵った上で〝解任〟の可能性へと話を続けたことだ。正直、そんなアホなことすればマーケットが絶望してしまうので、言いたいことがあれば直接本人に言って欲しいのだが。またどうしても解任したいのであれば、こういう脅しめいた口調ではなく、正式に理由を述べて、堂々と解任すべきだろう。正直、トランプ氏の関税政策が90日間の延期をしたせいで、今はどんな偉人がFRB議長をやっても将来は予見不可能であり、利下げの判断などできないことは子供でも分かりそうだが。また、金融政策の方向性の違いを理由に解任するとなると確実に裁判となり、おそらくパウエル氏の2026年の任期満了までには決着がつかないため、トランプの負けが確定するだろう。

そしてもう１つは、ロシア・ウクライナ戦争で絶望的なニュースがでた。トランプ氏は、ロシアが占領している地域（クリミア）をロシア領として認めると発言し、さらに停戦しなければ、もう仲介はしないとのたまわったということだ。これでは攻め込んだものが100％得をすることになるので、もはや近代国家社会ではありえない考えであり、あまりに下劣な発言であったといえる。しかも、ウクライナのレアメタル資源に関しての合意を24日に控えての発言だったため、これにはかなり驚いた。また、コロナの発生源についても、中国を煽るような発言もしていた。真実だとしても今言うべきことではないだろう。